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アールズエバーラスティングKBCオーガスタ 2014

今年のツアープレーヤーNO.1! 竹谷佳孝は「ちゃんと2勝目がしたい」

敗れたほうは、もうすっかり吹っ切れているというのにむしろ、勝ったほうがまだ割り切れないでいるようだ。
思いがけない結末を迎えた6月の「日本ゴルフツアー選手権 森ビルカップShishido Hills 」。竹谷とともに、首位タイでホールアウトしたはずの李尚熹(イサンヒ)はそのあと、13番での違反行為が発覚して2罰打を食らい、2位に沈んだ。

すっかり心づもりをしていたプレーオフも肩すかしで、初優勝は転がり込んだこと。
当の李は「30分で、忘れた」と言っているのに、勝った竹谷は「踏ん切りはついていない」。

結果は結果。勝ちは勝ち。ツアープレーヤーNO.1の称号はもちろん誇りにも、自信にも感じてはいるが「気持ちの持ち方としては、まだ」と、頑固に言い張る。
それだけに、「どんな形でもいい。2勝目をあげたい」。この日は、前日2日目に残した5ホールのうち、上がりの2ホールで連続バーディを奪い、得意のパットを武器に、続く第3ラウンドではさらに4つスコアを縮めて、通算9アンダーの3位タイには「上と何打差であろうと、上に何人いようと、チャンスがあると思っている」。自らの手で掴みとったという確かな感触をその手に掴みたいとの思いが、なおさら勝利への欲へとかき立てる。

そしてこの日も腰のベルトの辺りでたなびく喪章。出身は山口県だが、広島のゴルフ場で研修生となり、プロ転向を果たした。「ゴルフどころでは、ないとは思う」。それでも、思い出の地で起きた大規模な土砂災害で、被害に遭われた方々の気持ちに寄り添わずにいられず、まずはラウンド中も、せめて哀悼の気持ちを示すことから、竹谷は始めようと思った。

「選手個々にするのか、ツアーでまとまってやるのか。今はまだ何も決まっていないですが、これから色々考えて、僕らで少しでも、何か役に立てることがしたい」。第二の故郷へのありったけの思いもこめて、最終日も真摯にボールを追いかけるつもりだ。

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