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日本プロゴルフ選手権大会 日清カップヌードル杯 2013

呉阿順(ごあじゅん)が単独首位に

うっそうと続く松林の向こうに待ち受けるグリーンは小さく、深いラフにもセパレートされたフェアウェイは中国出身の27歳も、例にもれず「難しい」と悲鳴を上げながらも、6バーディ1ボギーの66で上がってきた。

午後からは、雨の気配をはらんだ強い風にも関わらずショット、パットともそつのないプレーもさることながら、息の合った二人三脚が、好発進の何よりの要因だ。

「リラックスして楽しく出来ました」と、呉と仲良く笑いさざめき合ったのは、ハウスキャディの山田霞さん。お父様が中国人で、11歳まで中国で過ごした。「あれから20年も帰っていません」。それだけに、呉と母国語でふるさとの話をしながら回るラウンドは、山田さんにもことのほか、楽しかった。「私は、黒龍江省(こくりゅうこうしょう)の出身ですが、呉さんの福建省はいま、どんな感じですか?」。
同郷にしか分からないローカルな話題には呉も大喜びで、山田さんを自分の担当にしてくれた開催コースの配慮にも「ありがとうございます。謝謝」と感謝一杯の初日。
「明日も山田さんと、一杯おしゃべりをしながら回りたい」。コースの難しさも、それだけで緩和されそうだ。

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