前半は４つのバーディに対して、後半はややミスが目立つようになり、出たり入ったりのスコアも顔色ひとつ変えない。ついでに言えば、逆にバーディを獲ってもこの人は、特に大きなアクションもなく、ほとんど表情も変わらない。

「いや、僕もバーディを獲れば嬉しいし、ボギーを打てば、カっとなる。だけど、それは一瞬で、すぐに気持ちを切り替えないと。引きずっていては、次のプレーに集中出来ませんからね」。
ポーカーフェイスで、単独首位に浮上した。

通算10アンダーは、これまた表情には出さなかったけれど、本人はびっくりしていた。
「まさか。こんなに良いゴルフができるとは思っていなかったので」。
というのも、日本ツアーは先週まで６週間のオープンウィークは、母国豪州で、遊びの予定ばかり。「少しトレーニングはしたけれど、あとは家族と釣りに行ったり、リフレッシュ」。

やっとクラブを握ったのは、最後の２週間だけで、調整不足を自覚したまま、日本に戻ってきた。「ほとんどゴルフをしなかったので、きっと今週はダメだろうと」。諦め半分で、いざ蓋を開けたらこの有り様で、本人が一番驚いた。
「予想もしていなかったので･･･」。思いがげずに迎えたチャンス。「明日も、楽しくゲームが出来たらいいな」とニッコリ。