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〜全英への道〜ミズノオープン 2012

ブラッド・ケネディが首位浮上

相性の良いコースで持ち味を思い出した。「ちょうどフルスイングでグリーンを狙うにも、絶好の場所にティショットを落とせた」と、このリンクス風のコースでマネジメントも完璧に、4番で9メートルのチャンスを決めると、それから日本では自身初の5連続バーディで一気に駆け上がると、これまた自己ベストスコアの65で、自身初の首位浮上だ。

参戦1年目にして初シード入りを果たしたのは昨年。さらなる飛躍を誓って舞い戻った今季は、開幕から自分のゴルフを見失いがちだった。

「どんなふうに構えて、どんなタイミングで打っていたか。よく分からなくなってしまって」。思うような結果が残せず、もどかしかった。
2週間のオフを経て、今週は頼りになるコーチを連れてきた。
3年前から師事するマイケル・ジョーンズさんは昨年は、キャディとして支えてくれた恩人でもある。
「プライベートでも食事に行ったり、交流を深めるうちに、言いたいことを言い合える間柄になった」。

思い切って、連れてきて正解だった。
「今週は、一緒に練習ラウンドに出て、どうすれば最善の結果が得られるかを徹底的に教えてもらった」。
マネジメントを組み立て直したら、得意なコースでなおさら効果はてきめんだった。

ここJFE瀬戸内海ゴルフ倶楽部は終始、海からの強い風が吹く。
遮るものもほとんどなく、まさにリンクスを彷彿とさせるコースは、故郷の豪州を思い出させる。
「向こうではもっと強い風が吹くので。そういう点で、他の選手より有利といえるかもしれません」。

昨年も5位に入って、初のメジャー舞台を踏んだ。
今年もまたこの全英オープン日本予選の最終戦で、2年連続の出場切符をつかむに十分な位置まで順位を上げてきた。
「もう一度行けたら嬉しいですし、日本で初優勝出来たら最高です。だけど、ゴルフは何が起きるか分からない。他の選手がどうとか余計なことは考えず、明日も自分のゴルフを存分に楽しみたいと思います」。

昨年12月の「ニュージーランドオープン」の覇者。38歳は「母国ではほかにもいくつか勝っていますので、プレッシャーはない」と落ち着き払っている。

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