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カシオワールドオープンゴルフトーナメント 2011

小田孔明は「7アンダー出してもおかしくない」

逆転の賞金王にチャンスを残す6人のうちの一人は、初日の3アンダーにも地団駄を踏んだ。
「つまんないゴルフ」と、肩を落として上がってきた。

「何回カップに蹴られたことか!」。
強い風が吹いた上に上空を舞い、「左なのか右なのか、フォローなのか、アゲンストなのか」。判断に苦しみながらも再三バーディチャンスにつけた。
しかしそれが3回しか決められなかった。
「今日は何回、“自然スクワット”をしたことか!」。
小田の造語はつまり、バーディパットを外すたびにパターを杖にして、膝からその場に崩れ落ちた。その姿勢を何度取ったかと、思い返して言っている。

首位の宮里優作が、7アンダーで上がって来ればなおさら、「俺も7アンダー出してもおかしくなかったのに」と、初日の69が平凡なスコアに思えてならないが、最後に順位を確認してみれば、それほど落胆するものでもない。

「えっ、俺6位ですか」と、少し表情を明るくして、「普通にノーボギーやったし、許せる範囲」と、たちまち及第点を出して、改めてやる気満々。
泣いても笑っても、今週はとにかく勝たなければ、初の賞金王獲りも、可能性はゼロになる。

「今日取りこぼした分を明日、取り返して毎日ノーボギーで回れるように、頑張る」と、がぜん元気を取り戻した。
「1回、どこかで7アンダーを出せばチャンスも出てくる」。
2009年に、大会史上初の連覇を達成した男の目標は、もはや3度目のVしかない。

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