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マイナビABCチャンピオンシップ 2010

2年連続の賞金王を狙う石川遼は「あとひとつかふたつは勝たなくちゃいけない」

一昨年前は、プロ転向後のツアー初優勝。そして連覇がかかる昨年は2年連続の最終日最終組で戦った。

本戦だけを数えたら、この2年で計8ラウンドは「すべて良いラウンドが出来ていて」。
それは、ホストプロにとっては「コースへの敬意」の表れでもあるようだ。

特に、ABCの高速グリーンは猛暑に見舞われた今年も相変わらずの仕上がりで、「コース管理の体制がどれほど素晴らしいかということを、改めて実感した」と、石川も感心しきり。

毎年、感じることは「ここのグリーンは歩くのも、もったいないと思ってしまう。それほどの舞台でプレーが出来るのは本当に幸せなこと」とそれもひとつ、この大会に向かう際のモチベーションになっている。

改めて、ガラスのようなグリーンの攻略も、父でコーチの勝美さんのアドバイスでばっちりだ。
「スピードが速いからといって、インパクトで調整しないように。しっかりと肩でストロークをしてヘッドスピードを緩めずに打って行くことが大事だ、と」。

単独9位以上なら、3年連続の獲得賞金1億円突破となる。賞金レースもこれからは、1試合ごとにその結果の重みが増してくる。

「賞金王イコールマスターズだから」。現在賞金ランク3位は来年もオーガスタへの切符を勝ち取るためにも、これから残り5試合で「ひとつかふたつは勝たなくちゃいけない」。

そこを意識しながらの優勝争いは、「多分、普通の精神状態じゃないと思う」と、想像する。何も知らないままに、キングの座についた昨シーズンとは明らかに違う。一度、頂点を知ったからこそ味わう重圧もあるはずだ。
「その中でベストなパフォーマンスが出来るか。未知の世界。新たな挑戦。これからはますます、気合いの入った終盤戦になると思う」。
近ごろますます精悍な顔つきに、闘志がみなぎった。

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