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マンシングウェアオープンKSBカップ 2006

野上貴夫「最後に勝つのはきっと僕」

最終18番。5メートルのバーディパットを前に、気合が入った。「最後入れてもう1回、聖志と勝負!」。
執念でねじこんで、通算10アンダーは首位の宮里と3打差の2位タイフィニッシュ。

この日同じ組でまわった宮里とは大親友だ。
昨年7月、野上が念願のツアー初優勝をあげたとき。
自分は予選落ちにもかかわらず、最終日の18番グリーンに駆けつけてくれた。
ウィニングパット決めた瞬間、呆然とする本人にかわり、涙を流してくれたのも宮里だった。

今週は、コース近くの知人の家に寝泊りし「朝も昼も夜も、寝るタイミングも一緒」というほどの仲の良さ。

そんな2人は、同時にいちばんのライバルでもある。

「次の2勝目はどちらが先か」と、競い合っている。
「先に勝ったほうが、ごちそうしてもらう約束なんだけど」。そのチャンスは、ふいに同時にやってきた。
「お互い、同じ場所にいるなんてね!」。
最終日最終組での直接対決に、胸が高鳴る。

もちろん、みすみす譲るつもりはない。
「明日も、初日みたいに8個くらい取る気持ちで追いかけていく。聖志にプレッシャーをかけていく。・・・明日はどっちかがやるでしょう。でも、最後に勝つのはきっと僕」。
迷いもなく言い切った。



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