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2004 アジア・ジャパン沖縄オープン 2005

国吉博一「2005年はいちから出直し…地元開催のこの大会がその第一歩です!」

「2005年は徹底的に鍛えなおします!」ようやく笑顔を取り戻した国吉
2004年シーズンを、「試練の年」と位置づけている。とにかく、苦しかった。そのひとことに尽きる1年間だった。

2002年以来のシード権復活をかけて、懸命に戦った。しかし、焦りからか空回りが続いた。
OB、池ポチャ、3パット…。
大たたきの連鎖。
もともと、「諦めないゴルフ」が身上だった。しかし、振り返ってみれば今年は終始、集中力を欠いて、諦めの早いプレーが多かったような気がする。

その結果、シード復帰どころか、出場優先順位をかけたQTでもサードステージで失敗し、来シーズンはほぼ絶望的となったのだ。

「すべては、基礎体力のなさだと思う」と国吉は、いう。

「体力のなさが集中力のなさにつながった。もっともっと、鍛えないといけない、ということを痛感した1年でした…」。

人生一番の「逆風」に吹かれて、一時は考える気力さえ失った。
茫然自失の日々を過ごしていた国吉が、「もういちどいちから鍛えなおしてやり直そう」という意欲を取り戻せたのは、友人らの励ましがあったからだ。

特に、故郷の石垣島に帰ったとき、両親が言ってくれた言葉が、国吉を奮い立たせた。

「これが5年後、10年後じゃなくて、逆に良かったじゃない? これをバネにさらに成長できるチャンスをもらったとプラスに考えなくちゃ」。
これで、ようやく吹っ切れたのだ。

先月、心機一転で頭を剃った。「高校生で、校則を破って以来」と笑う、坊主頭は決意の表れ。
2005年シーズンにカウントされる、今週のアジア・ジャパン沖縄オープンは、再スタートの第一歩と考えている。

石垣島に引っ越す前に幼少時代をすごしたここ沖縄本島には、古い友人たちがたくさんいる。
16日から始まる本戦には、みんなが応援に行くと言ってくれている。
もちろん、両親もコースに駆けつける。

「推薦で出場の機会をいただいた、地元開催のこの大会。みんなの前で、ぜひチャンスを生かしたいですね」そう言って笑う表情は、すっかり本来の明るさを取り戻している。

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