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開幕間近!バランタイン選手権・番外編

日本ツアーでは、出場選手のほとんどがマイカーやレンタカーを会場に乗り付けるが、毎週のように世界各国を転々とする欧州やアジアンツアーでは大会指定のホテルに泊まり、コース間を行き来する大型バスに乗り合わせ、みないっせいに移動する。満員のバスの中は、ハングルはもちろん中国語、フランス語、イタリア語・・・。
さまざまな国の言葉が入り乱れ、それはそれはにぎやかだ。

中でもひときわ元気なのが“チーム・タイ”。
近頃、両ツアーのトップを席巻する同国の選手たちは、年々パワーアップして、ますます勢力を伸ばしつつある。
日本ツアーで活躍する選手も多く、サマヌーン・スリロット(=写真上)もそのひとりだ。

13日に開幕する欧州とアジア共催の「バランタイン選手権」の会場である韓国済州島のピンクスゴルフクラブについて、日本語でとても分かりやすく(?)説明してくれた。

「アメ、カゼ、サムイ、・・・トテモ、ムズカシイ」と言って、いつもの人懐こい笑顔でニッコリ。
それを聞いていた周囲の仲間たちも、その言葉に「うんうん」と、みな一様に笑顔でうなづいた。

それは帰りのバスの中。
ホテルまで約20分の道のりは、みなで車窓に頭を突き合わせ、立ち並ぶレストランに目を凝らす。
厳しいセッティングの中で練習を終えたら、これからは嬉しいディナーの時間だ。
旅から旅の毎日の醍醐味でもある。
「あそこはどう?」。
「いや、あっちのほうが・・・」と口々に物色していた“チーム・タイ”は、バスがホテルに到着するなりワイワイと、揃ってお目当てのお店に出かけていった。

一方、ゆったりとオフィシャルホテルで過ごす選手もいる。
一昨年のアジアンツアー賞金王でジャパンゴルフツアーメンバーのジーブ・ミルカ・シン(インド)は、妻のクドラさんとホテルのラウンジでくつろいでいた(=写真下、右がクドラさん)。
ひとつのチョコレートケーキを2人で仲良くつつきながら、「日本のファンのみなさんは、僕のこと覚えてくれているかなあ・・・? またアジアやヨーロッパで頑張るから応援してね!」とアピールしていた。

今週のバランタイン選手権は、今年から欧州とアジアンツアーの共催で行われる上に、開催国の韓国に大幅な出場枠を与えることで、母国選手に活躍の場を広げてもらおうという狙いがある。
また、世界ランク200位までの選手も出場でき、日本からは片山晋呉や深堀圭一郎、近藤智弘、谷原秀人らがエントリー。世界の強豪としのぎを削る。

写真下=やはりオフィシャルバスで移動するのは、昨年のアジアンツアー賞金王でジャパンゴルフツアーメンバーのウェン・チョン・リャン。いまや中国のスーパースターはきっと、5月に母国で行われる「パインバレー北京オープン」でも大きな注目を集めそう・・・!!

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