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ウッドワンオープン広島ゴルフトーナメント 2005

野上貴夫が首位キープ

この日の八本松は、朝から雨模様。ときおり激しく降りしきる中、野上は冷静にゲームを運んだ。
昨年の出場優先順位を決めるファイナルQTはランク48位で前半戦はほとんど出番がなく、6月のJCBクラシック仙台に続くこれが今年2試合目だった。しかし、そんなブランクを感じさせないプレーで、がっちりと首位を守った。

もっとも、会場入りするまではけして好調とはいえなかった。
ショットが左へ行きがちで、不安で一杯だった。
それも練習日に親友の宮里聖志にパッティングでヒントをもらったことで、吹き飛んだ。
本戦に入れば面白いようにパットが決まり、それに伴いショットの不調もみるみる回復していった。

「今日なんか、まるで自分がプレーしてるんじゃないみたいで・・・」。

今年、8番ホールが476ヤードと距離の長いパー4に生まれ変わったことで、難易度が一気にアップしたアウトコースの上がり4ホール。
「そこで耐えて、インで伸ばすゴルフが、今日は完璧に出来た」と、満足そうに振り返った。

今大会終了後には、出場優先順位のリランキングが行われる。
ここで成績をあげればこれからツアー中盤、出場できる試合の数がグっと増えてくる。
予選会の選手たちには、大事なターニングポイントだ。

首位タイに浮上した前夜は、励ましのメールが対応しきれないほど大量に届いた。
偶然にも、自身34回目の誕生日を迎える翌最終日は、地元・福岡からたくさんの応援団もかけつけるだろう。

1打差首位で迎えた99年KBCオーガスタ以来の最終日、最終組。
「当然、普通にはできないとは思うけれど・・・。明日は、いろんな意味で必死になって頑張りたい」。
気合を入れた。

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