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セガサミーカップゴルフトーナメント 2006

難関の18番パー5にかかったイーグル賞獲得したのはこの2人

イーグル賞獲得に復活のきざし、米山
昨年より24ヤード距離が伸びたザ・ノースカントリーゴルフクラブの18番パー5(560ヤード)は、ティショットで思い切り攻めていけるかわりに、2打目の番手選びが難しくなった。
ほとんどグリーン際まで迫る池が、判断を惑わせるのだ。

攻めるのか、安全に刻むのか。
一度は行くと決めても、一瞬の緩みでボールは池に沈む。
ピン位置によっては、刻んで逆にミスを呼び込む場合もある。

選手の勇気が試されるこの難関で、みごとイーグルを奪ったのはこの2人。
米山剛と久保谷健一だ。

米山は大会3日目だった。
ピンは左サイド。しかも強風が吹く中で、クリークで打った第2打をピン4メートルにつけてこれを沈めた。
今年は、深刻な首痛からの復帰1年目。
ツアー通算3勝の実力者が、復活の兆しを見せている。

久保谷健一は最終日。はじめこの18番ホールは安全に刻むつもりだった。
しかし16、17番で連続ボギーを打って気が変わった。
「このまますごすご刻んで終わるのが悔しくなった。それに、ここで攻めていけなければ俺はもう終わりだ、と」。
それほどの覚悟でスプーンを握った残り240ヤードの第2打は、ピン奥10メートルにかろうじて止まった。
「ほとんど真っ直ぐ」のイーグルパットは、カップに吸いこまれていった。

2003年に米ツアーに参戦しながらシード権が取れず、翌年には帰国。
以来、低迷が続いている。
最近ではすっかり自信を失って、前向さも忘れがちだったが、このイーグルで呼び覚まされるものがあった。
「・・・もう一度、やり直す」。
日本カルミック提供のイーグル賞金を受け取ったことで、萎えかけていた闘志が再び蘇ってきたようだ。



  • イーグル賞をきっかけに、「いちからやり直す」と久保谷

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