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全英オープン初日最終18番のバーディでイーブンパーフィニッシュ、丸山茂樹

1番で、フェアウェーど真ん中からの第2打を、80センチにつけてバーディ発進。4番では第2打をピンに当てるスーパーショットで2アンダーと、上々の滑り出し。「気合一撃で出て行った」丸山だったが、実はスタート前から、懸念していたことがあった。

気温15℃。ときおり陽もさし、選手によっては半袖でもプレーできるくらいの天候だったとはいえ、海からの風速は10メートルを超えた。体感気温は7℃前後にラウンド中、体の奥はポカポカと暖かいが、指先だけがかじかんで感覚がない。

手先のフィーリングが、なくなっていたのだ。

昨シーズンに痛めた首の影響から、こんな天気の日は末端神経に熱がゆき届きにくいことが多くなった。その影響が、この日初日も出ていた。

「手先に感覚がないから、グリップにプレッシャーがかかってしまう。もっとやわらかく握らないといけないのに・・・」。それが、ショートゲームのミスにつながった。

6番パー5では、この日5アンダーをマークした同組のポール・ケーシーより「良いティショットを打った」にもかかわらず、キックが悪くて左バンカー。脱出後、スプーンでの第3打をグリーン左の傾斜に外し、そこからのアプローチもミス。エッジからパターで打って、寄せきれずのダブルボギーと、最初の貯金を一気に吐き出してしまったのだ。

「このボギーで焦りが出た。取り返そうとするあまりに、セーフティゾーンが見えなくなって。ピンばかりを狙ってしまった。メジャーでは、それは絶対にしちゃいけないことだったのに・・・」と、後悔しきりだ。

しかし、このままで終わってしまわないのが、米ツアー3勝の貫禄だ。

しばらく不安を抱えたままのラウンドも、右バンカーに打ち込んだ8番では、3メートルを沈めてパーセーブ。10番では、ピン左横5メートルのボギーパットを入れるなど、懸命に耐え忍んで迎えた13番。長袖シャツの上にベストをはおることで、再び上昇のきっかけをつかんだ。

1枚重ね着することで、手先の感覚を取り戻した丸山は、16番で左手前2.5メートルのバーディチャンスを決めて盛り返し、最終18番では奥6メートルをねじこんだ。

「終わりよければすべて良し!」のバーディフィニッシュ。

「こっちのツアーでは、オーバーパーから盛り返し、最後にカムバックできるかどうかが大事ですから」と、イーブンパースタートには納得顔。

「明日はさらに盛り返して赤字にしたい」と、朝の不安も吹き飛ばして、初日を終えた。

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