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ゴルフ日本シリーズJTカップ 2025

宋永漢が「恥ずかしい…」34歳が2打差首位発進に大テレ

初日の“韓流プロ”は、東京よみうりの高速グリーンで独壇場だった。



宋永漢(ソン・ヨンハン)は、スタートの1番でいきなり「右からけっこう曲がる」という超フックの11メートルを沈めた。
2番では、5メートルのパーパットもセーブしたあと6、7、9番と快調に伸ばし続けてターンした10番では、思わず「ごめんなさい!」と恐縮した。

フェアウェイからの2打目を左のがけ下に落とす大ピンチだった。3打目をなんとかグリーンに乗っけて安心していたら、今度は10メートルのパーパットが決まった。

「ボギーでいいな、と思ったら、トロンと入りました。きょう、ちょっと入りすぎて恥ずかしかった。一緒に回っている選手にも、ちょっと失礼ですよね?」。


最後屈指の18番パー3も、左手前のラフからしっかりと寄せワンパー。
ボギーなしの7バーディで「63」をマークし、2打差の単独トップにえくぼをきゅっとへこませ照れ笑いした。

2013年から日本ツアーに定着して、16年の「SMBCシンガポールオープン」と、23年の「Sansan KBCオーガスタ」とで、通算2勝を飾っているが、今年は未勝利。
それでも、現在賞金25位で本大会3年連続6回目の出場を決めた。

韓国出身のヨンハンにとっても、この「ゴルフ日本シリーズJTカップ」は「1年間頑張った30人だけが出られる」。特別な試合だ。

もっとも大会Vチャンスに迫ったのは4位に入った23年と、初日に首位発進した2017年。

「初日にトップになったことがあるのは覚えています」。でも、結局11位に終わった悔しさは、もうすっかり忘れていた。
「試合、いっぱいあるじゃないですか。プレーオフでも僕、3回負けたことあるし。悔しいこといっぱいあるから、そんなに気にしていない」。

リベンジと、しゃかりきになるよりむしろ、「今年最後の試合だから楽しく」と、のびのびプレー。

勝てば3年シードの日本タイトル戦。
「勝ちたい気持ちはあるけどまだ初日。最終日の17番でチャンスがあったら気にするかもしれないけれど。上手い選手はいっぱいいるし、このコースは最後18番まで何があるかわからないから、まだ何も考えないかな?」。

日本語は年々上達する一方。来季もしっかり定着を決めた日本ツアーで、存在感を放ち続ける。


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