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バンテリン東海クラシック 2025
未シードだがメジャー経験あり。安森一貴が1差3位の初Vチャンス
未シードの27歳が、最終日の最終組に飛び込んできた。
プロ7年目の安森一貴(やすもり・かずき)が大雨の三好で、この日のベストスコア「67」を記録。首位と1差の通算9アンダーまで伸ばして、3位タイに浮上してきた。

雨中の気づきが、後半の5バーディにつながった。
前半最後の9番パー4。
「スプーンのティショットで右に行ったと思った球が左につかまった。滑っているはずなのに、左に飛んだ」と、知らず知らずの力みを察知。
「あまり振らないほうがいい。普段どおり、5割くらいの力で」と、脱力して吉。
ドローヒッター有利といわれる三好で持ち球を活かし、「良いイメージで回ることもできている」と、難コースに手ごたえがある。
レギュラー、チャレンジトーナメント(ACNツアー)ともにまだ賞金シードを獲ったことがないが、最終日最終組は、プロ転向5年目の「ミズノオープン」でも経験がある。
同大会では3日目まで単独トップを続けた。
最終日に平田憲聖(ひらた・けんせい)に逆転されたが、自己最高3位の資格で「全英オープン」に出場し、初メジャーも経験済みだ。
当地で、デンマークのニコライ・ホイガードと回れる機会があった。
「飛距離も全然違うんですけど、パターも上手かった。結局、最後はパターが大事」。
以降、毎日4方向から連続8回カップインするまで終われないドリルを続けるなど着実に、向上につなげている。
「前回(ミズノオープン)は負けましたけど。あの時よりショットの精度も上がってますし、グリーン周りの引き出しも増えて全然、成長している」との自負もある。
今季はQTランク31位で出て、8月の「ISPS HANDA 夏の決戦・誰が一番強いんだトーナメント」で、7位を記録。
出場優先順位を組み替える秋のリランキングで2位につけ、出場チャンスを増やした。
1差首位の今平周吾(いまひら・しゅうご)とは同じウェアメーカーというご縁はあったが、試合で回るのは初めて。
「周吾さんと回ってみたかったので。楽しみ」。自身2度目の最終日最終組では18、19年賞金王の胸を借りれる。
昨年5月に兵庫県の関西学院大学で同級生だったあずささんと結婚し、「より責任感が増した」という。
「プロゴルファーは理解しにくい職業と思いますけど、会えない時間も我慢してくれている」と感謝し、「妻も仕事をしているので、予選を通れば土日に来てくれる。きょうは楽しめているんじゃないか」。
大会は一昨年以来2度目の出場で、一昨年にも担当してくれたハウスキャディさんに再び依頼し、息もぴったり。
日曜日にこそ、本当のお楽しみが待っている。














