記事
ケーダッシュセカンドチャレンジカップ in 茨城 2025
梶村夕貴が涙のツアー初優勝!33歳で掴んだ初の栄冠
茨城県のサザンヤードカントリークラブを舞台に行われた『ケーダッシュセカンドチャレンジカップin茨城』のファイナルラウンド。
首位とは4打差の2位タイからスタートした梶村夕貴がファイナルラウンドを6アンダー64でラウンドし、通算16アンダーでACNツアー初優勝を手にした。
「終盤は痺れていました。最後のパットはもう一回打てと言われても入らないと思います。(笑)」。
ウィングニングパットを決めた瞬間、様々な思いが込み上げた。
梶村は昨年のクオリファイングトーナメントをセカンドで失敗している。ショットに違和感を感じ、バックスイングが上がらなくなってしまったのが原因だった。その症状は回復したものの今年はファーストQTからで、その準備を整えている最中での優勝となった。
「本当に勝ててラッキーです。来週にはファーストが始まる予定だったのでQTに行かなくて良くなったのは本当に嬉しいです」。
ツアープロ転向14年目で初の栄冠。人から見れば時間がかかったように感じるかもしれないが、梶村がゴルフを始めたのは18歳だ。もともと高校球児でプロ野球選手になることを目指していたが挫折。それで全てが自分の責任になるゴルフでプロになる道を選択した。
当時、ツアーで活躍していた石川遼の影響が大きかったと梶村。
「同い年ですけど、憧れというか、本当に石川選手の活躍を見てプロになりたいと思いました」。
今年は戦いの場を求めて台湾ツアーにも参戦。そこで自分が置かれていた環境がいかに恵まれていたかに気づいた。頑張っているつもりでも甘えがあったのかもしれないと梶村。ゴルフに対する心構えが変化したことで、コースのコンディションや天気など何か他のもののせいにする考えが消えた。それは10代の頃と同じ気持ち。全てが自己責任のゴルフというスポーツでプロになることを決めたあの頃に原点回帰したことで梶村の中で何かが変わった。
最終日は難しいスタートホールこそボギーとしたものの、その後は淡々とバーディを積み重ねて、訪れたピンチも感覚を取り戻したパッティングで冷静に凌いだ。混戦だったが、終わってみれば梶村の勝ちゲームだったのかもしれない。
これで残す3戦が面白くなってきた。まだまだランキングトップを目指せる可能性があるだけに、今後の梶村のプレーに注目したい。












