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Abema×NEXTヒーローズ/ 竹内廉「イッポン気な元カラテカ」

元カラテカのヤンパパです©JGTOimages
レギュラーツアーの登竜門「AbemaTVツアー」のインターネット中継では今年から、石川遼がいま注目する若手実力派を紹介する「NEXT ヒーロープロジェクト」がスタート。新コーナーにちなんで、JGTOホームページでも2020版新シリーズ始めます。「Abema×NEXTヒーローズ」一人目にご紹介する選手は…。

半年遅れで開幕した2週前のAbemaTVツアー開幕戦「PGM Challenge II」で、1打差の2位タイにつけた。
竹内廉(たけうちれん)は27歳。
見渡す同級生たちは、今や男子ゴルフの中核となりつつある実力と、個性派揃い。

ツアー3勝の時松隆光は、今年の選手会長としてコロナ禍で奔走中だ。
浅地洋佑は昨年、一気にツアー2勝を飾った。
今年も欧州ツアーで孤軍奮闘する川村昌弘は、同郷の三重県出身。
みな、ジュニア時代から旧知の仲間。
「追いつくにはもう一歩」と、おのずと気合が入る。

17年のデビュー時から、よく飛ばすと評判だった。
秘訣は、幼少期からプロ入り直前まで続けてきた極真空手だ。
「バランス感覚や背筋力、体幹がゴルフにも役立っていると思います」と、18年にはドライビングディスタンスで年間平均2(301.97Y)位を記録。
当時は本人も、飛距離への並々ならぬこだわりがあった。

しかし、レギュラー昇格をにらむ今季は今までの攻戦一辺倒から、「ハーフショットで飛距離をコントロールしたり、球筋を考えて低めに攻めたり」と、上手に間合いを取る作戦。

捕まりをよくするために1Wのシャフトを短くしたり、道具にもこだわり、各番手の打ち方や、振り幅の強弱による飛距離の統計を取ってデータ化。
戦略に役立てる作業も始めた。

パー3のティショットや、2打目以降で今までより番手を上げて握るようになり、他選手から「レンがそのクラブ?!」と、驚かれることが増えた分だけバーディチャンスも量産。上位で戦うすべをつかみ始めているだけに、今年の試合数の減少は、余計に残念ではある。

コロナ措置により、主戦場のAbemaTVツアーはレギュラー同様に、20−21シーズンを統合。年内はあと3試合が予定され、今週は9月30−10月2日の「TIチャレンジ(群馬・草津カントリークラブ)」で、今季の2戦目。
「開催していただける試合でいかに頑張れるか。今年中に一定の結果を残すことができれば、来年の闘いは、きっと全然違ったものになる。非常に重要だと思っています」。
希少な機会を生かす気構えは出来ている。

結婚は、19歳と早かったが「結婚していなければ、遊び回ってプロゴルファーにもなれなかったかもしれない」。
家族のおかげで寄り道しないで済んだ。

7歳と5歳になる2人の息子はわんぱく盛り。ステイホームの家族サービスでは一緒にスケートボードに挑戦してやるなど、良きパパの励みは「いっぱいバーディ獲って!」と試合中には毎晩、眠気をこらえて子どもたちが送ってくれる応援動画。

長男の名前は、自身の「廉(れん)」のイニシャル「R」と「歩」の漢字を掛け合わせて「あある」と読ませ、次男は「路」と書いて「るーと」と、読ませる。
元カラテカのヤンパパが命名したキラキラネームは「父親として、子どもたちと共にしっかり前を向いて歩いていく、という気持です」。
ゴルフも、子育てにもイッポン筋が通っている。

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