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チャン・キムが決勝ラウンド進出/全英オープン2日目

初めてのリンクスコースで、自慢の飛距離をいかんなく発揮した。難コースであえて、積極的にドライバーを握った。

「より攻撃的にいこうと意識していた。アイアンで、安全策を取ろうとすると、自分のスイングができずに、逆にトラブルに陥ることがある。だからドライバーを持つ判断をした」。

中には、ワンオンすら狙ったホールもあった。
「風の関係もあるが、より確率の高いバーディを狙えそうな場面では、狙っていった」という。

ジャパンゴルフツアーで活躍する飛ばし屋の韓国系アメリカ人が、松山英樹と並んで10位タイで決勝ラウンドに進んだ。

メジャー舞台でも物怖じしない。自信がつくきっかけとなったのは、日本での最終予選を突破して、6月の全米オープンに出場したときだ。

「プレーオフに進出して、最終的に出場権を獲得することができた。あれで自信がついた」と、その後6月のミズノオープンで、ツアー初優勝を飾ると直近のセガサミーカップで、早くもツアー通算2勝目。

「自分のゴルフが進化しているのが分かった。このレベルでやれると確信させてくれた。すべては自信。いいサイクルで、ゴルフが出来ている」と、胸を張る。

全米オープンでは予選落ちを喫したが、「求められるゴルフのスタイルはまるで違う。でも精神面と、マネジメント面でエリンヒルズでの経験を生かすことができた」と、ノリに乗っている。
持ち前の攻撃力に、冷静な判断力と安定感を加えて、「我ながら、ここまではいい仕事をしていると思う」と、まずは納得の予選通過だ。

今回の遠征には両親を伴い、キャディをつとめる同級生のスティーブンさんらと借りた家賃3000ポンドの一軒家も「悪くない」。満喫している。

首位を走るジョーダン・スピースとは、ジュニア時代から幾度となく戦い、チーム戦でペアを組んだこともあるという。
「その頃とはまるで異なるステージの上で戦うことになる。彼らは、トップクラスのゴルファーだから。打ち負かすには残り2ラウンドで多くのバーディを取る必要がある」。
再会の舞台で改めて、その存在を知らしめたい。

そのほかのジャパンゴルフツアーメンバーは、金庚泰(キムキョンテ)が通算4オーバーの45位タイで予選を通過。やはり韓国の宋永漢(ソンヨンハン)と南アフリカのショーン・ノリスが通算5オーバーの61位タイでこちらも決勝ラウンドに進んだ。

タイのプラヤド・マークセンと、豪州のアダム・ブランド、マシュー・グリフィン、ニュージーランドのマイケル・ヘンドリーは予選落ちした。

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