記事

日本高等学校ゴルフ連盟とのコラボレーション合宿2日目 (9月19日)

日本高等学校ゴルフ連盟とのコラボレーション合宿2日目
一般社団法人日本高等学校ゴルフ連盟(井上尚彦理事長)が主催する「全国中学生High Qualityゴルフ教育合宿 Supported by Yellow Angel」が、三重県津市のココパリゾートクラブ白山ヴィレッジゴルフコースにて2日目を迎え朝5時からのフィジカルの部から始まった。

体の特性を4つに分類する4スタンス理論で数々のアスリートを指導する廣戸聡一氏によるリポーズトレーニングでは、軸を中心に最大限にダイナミックに体を動かす方法についてレクチャーがされた。

体の柔軟性について体が硬いという人は、手順をふまないで前屈などをしていることが原因。実際に廣戸氏の指導により4つのタイプごとの個別の手順が説明された。よりダイナミックに体を動かすために回転の軸のポイントを4つのタイプ別に異なる支点について指導がされると可動域が広がり参加者たちはその変化に驚いた。
本来人間が持っている能力を最大限に出させるためには、それぞれのタイプに沿った方法によりトレーニングを続けていく事の大切さが話された。

廣戸氏は、「筋肉をつけることが大切なことではない、中学生らしく柔らかくしなやかに体を使うことが大切。自身のタイプと異なる動きをすることにより、体が壊れてしまうことがある。好きなゴルフが痛くて出来なくならないように、自分の特性を理解して練習を。毎日このトレーニングを続けていく事により、自然と考えなくてもできるようになる。」なども伝えられた。

リポーズトレーニングが終わるとドライビングレンジへ行き、鈴木規夫先生による技術指導からスタートした。まず道具への感謝についての話がされた。「ボールを自分の思うところに行かせたいのならボールを大切に扱い、クラブが自分の意思通りに動いてもらいたいのならクラブをまたぐなど粗末に扱わない。カップをまたがない。」という、自身も諸先輩から受け継いだマナーについて若き後輩たちにも伝授した。
打撃練習では、廣戸氏の軸の移動、そして土踏まずを意識して立つ事の大切さがレクチャーされ、1打1打に生かしながらショットを試みる。生徒たちからは「力強いボールを打てるようになった。体の回転がしやすくなった。」などその効果を実感していた。

打撃練習の後はパッティング、様々な位置からのアプローチ、そしてバンカーショットについても4スタンス理論を取り入れた実践的な練習が行われた。

また、この日は、本年度よりJGTOが発信しているインターネット放送の解説でもおなじみの競技運営管理部の小山和顕部長が、実際ツアートーナメントの会場で選手から問い合わせがあったルールを紹介して、実際に起こりやすい誤ったルーリングの処置などをわかりやすく解説した。熱心に講義を聴く中学生の代表たちからは、最後に設けられた質問コーナーで数多くの小山先生への質問が飛び交った。

日本ゴルフツアー機構では昨年度から、日本高等学校ゴルフ連盟との連携により、教育と強化を旗印に新たな取り組みをスタートしており、1月と2月に3週に渡って行われている「JGTOゴルフ強化セミナーin宮崎フェニックス・シーガイア・リゾート“オリンピックを目指して”」には、昨年に引き続き今年も各回4名総計12名の高校生を招聘し、プロは高校生から刺激を受け、高校生はプロの技術を吸収するという取り組みも行った。今回の合宿は中学生の代表をメインに全国から男女16名が集まって行われた。

今回の合宿は明日3日目が最終日。最後の締めくくりは、この2日間で学んだすべてを実践プレーで最終確認する。

日本高等学校ゴルフ連盟と日本ゴルフツアー機構とのコラボレーションにより今回行われた9月合宿。新たなコラボレーションが生み出す将来の財産にも期待がかかる。

2020年東京オリンピックで金メダルを取る日本人選手が、この生徒の中から誕生するかもしれない。
  • 技術指導の鈴木規夫
  • 熱心に指導する廣戸先生
  • バンカーショットもみるみる上達していく生徒たち
  • 小山先生の講義に目を輝かせる生徒たち

    関連記事