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谷口徹が地元奈良県の母子生活支援施設を訪問(4月1日)

4月1日のこの日、エープリルフールに門を叩いたのは、橿原市の実家からもそう遠くない。大和郡山市にある「母子生活支援施設ライフライン郡山」は他8箇所と同様に、年々施設の備品が増えていく。
「毎年、谷口さんから届くお金をありがたく活用させていただいて」と、感謝しきりは山村弘子・施設長。谷口のこれまでの活躍を紹介するDVDを流したプロジェクターもそう。「あの大スクリーンも、もちろんそうです。毎月2回ほど、映画鑑賞会を開いておりますが、家のテレビとは違って凄い迫力だと、子どもたちは大喜びです」(山村施設長)。
引き続いてみんなで観た年1回の文化発表会の映像は、大ステージでみんなが思い思いに奏でる楽器も谷口からの贈り物だし、そのあとみんなで興じた卓球台も、輪投げ遊びも、みんなそう。一番最初に競争したスナッグゴルフは、谷口も得意なパター合戦。でも、あれれ、本当に得意なの・・・?
惨敗に次ぐ惨敗は、とうとう3歳の女の子にすら勝ちを譲って、負け惜しみ。「今までは全部“嘘気”や。これからが、本気やで」。その証拠に打つ前にその場にしゃがみ込んで、片目をつぶって、床下のラインを真剣に読むお決まりのポーズで、子どもたちにプレッシャーをかけても、やっぱりことごとく負け通しで、ちょっぴりへこむ。「俺、絶不調や・・・」。開幕も、もう間近だけれど大丈夫・・・?!
気を取り直して、輪投げゲームで栄誉挽回!「これならうちの子どもと毎日やってる。ゴルフより練習してる。輪投げのプロになってもいいくらい」との豪語も空しくこちらでも、子どもたちにこてんぱんにやられて、47歳にはちょっぴり傷心の春・・・?!
子どもたちを相手に本気で悔しがったり、ドヤ顔で得意のガッツポーズをキメてみたり。最初は恥ずかしそうにしていた子どもたちも、最後は大はしゃぎで、ベテランの腰にむしゃぶりつき、その腕に遠慮もなくぶら下がる。
対戦のあとは、和スウィーツで心を潤す。谷口の自宅近くの老舗菓子店で仕入れてきたおはぎときなこ餅の差し入れ。わいわいおしゃべりしながら子どもたちと頬張って、「今年も来て良かった」。子どもたちの笑顔に癒やされて、励まされて開幕の時を迎えるのが近頃の常。
ベテランにはもはや、開幕直前の恒例行事も今年は特に、格別なものがある。昨年も、2年続いて勝てなかったばかりか、秋には足をひねって思いのほか治療が長引いた。「今もまだ、少し痛むことがあって」。不甲斐ない昨シーズンの反省から、このオフは一念発起。「週2回のペースで東京に通った」。スポーツアパレルの「アンダーアーマー」が運営する「ドームアスリートハウス」で肉体改造に取り組んだ。
あまりのキツさに「半分、やめたい。半分、やりたい・・・。常に酸欠状態で、息つく間もなくしんどかった」と相当、堪えた。若いトップアスリートに混じって「俺って、レベル低いな・・・」。普段はふてぶてしいまでに、強気な男のプライドもへし折られて「良い歳したおっさんが、よう来てるわ・・・」と、そんな自嘲の毎日も、恥をしのんだ甲斐はあった。
2月からスタートした恒例の宮崎合宿では、自分でも見違えたほど。惚れ惚れする若々しさ。「明らかに、体力ついた。元気になった」。特にグリーン上。「パッティングもぶれない。きちんと芯で打てている」。これなら過去3度の平均パット数1位も、ますます鬼に金棒。今年のオフは、精力的に海外にも飛び出し3月の「BMWニュージーランドオープン選手権」では「強い風にもびくともしなかった」と、いつになく大きな手応えで、開幕の時を待っている。
「今年は、若いヤツらをやっつけたい。若いヤツらを見返したい」と、血気盛んに、そのためにもまずは節目の20勝目が目標だ。「まだまだ、いくらでも勝ちたいけれど。それも1勝しないことには始まらないから」と、まずは開幕ダッシュで若手を蹴散らす。
「それに最近は、全然稼げていなかったから。寄付もちょっとしか出せなかった」と心優しきアラフィフには、何よりもその点が口惜しくて、「やっぱりきちんと結果を出さないと。大きなことも言えませんもん」。“完全制覇”の来オフこそ胸を張って、子どもたちの前に立つためにも、まだまだ黙り込むつもりはさらさらない。

長年の活動の功績を称えて、今年も地元奈良の共同募金会の方から表彰を受けて。 
小学時代にたなしんだ卓球なら勝負になる?! 見よ、この勇姿、この真剣な表情・・・!! 
子どもたちから無邪気な質問を受けたり、将来の夢を聞いたり。笑い通しの1日 
お土産に持参したきなこ餅。スウィーツを囲めば、ますます笑顔も満開に!!














