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日本ゴルフツアー選手権 森ビルカップ Shishido Hills 2014

35歳の新顔! 近藤啓介が初の大舞台で好発進

宍戸が謙虚な思いを受け入れてくれた初日だった。まだシード権も持たない35歳が難コースで、ツアーで自己ベストの67をマークした。18番では、微妙な距離のパーパットを逃して、最終ホールでこの日最初のボギーに、180センチの長身をよじらせて悔しがったが「メジャーで、しかも正確なショットが大事な難しいコースで、自分でもびっくり」と、いきなり首位タイでの幕開けに目を剥いた。

「今日はパット。パットがすべてというくらい、入りました」と、パーパットも、外したのは最後くらいとグリーン上が好調だった。

地元名古屋の南山高校時代に父親とプレーしたのをきっかけに、本格的にゴルフに取り組んだのは18歳からと遅く、「ゴルフ部のあるところへ」と、愛知大学を受験。学生ゴルフで腕を磨いて2009年にツアーデビューを果たしたものの、「なかなか成績が伴わなかった」。
所属コースの給料と、レッスン業で食いつなぎ、懸命に活躍の糸口を探る中で、親の勧めもあって「試せるものは、なんでもやってみよう」と、メンタルセラピストの指導を受けるようになったのは、昨年。
ファイナルQTランクは5位の資格で自身初の本格参戦を果たしたのは今年。
「コースと仲良くすることで、いつかお返しがくる」とのアドバイスを実践して、スタート前には必ず黙想。「今日もよろしくおねがいします」と、律儀な挨拶を宍戸は聞き逃さなかった。

「今までは試合を投げることもあったけど、今は我慢をして我慢をして最後まで諦めずにやる」と、真摯なプレーにも、コースはちゃんと応えてくれた。
ツアープレーヤーNO.1決定戦で初日の好発進に「最終日にこそ楽しみな位置にいたいな」と、初挑戦の大舞台でも臆せずに、ビッグタイトルを狙っていく。

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