記事

ダンロップフェニックストーナメント 2018

孔明は、曲がり倒して単独首位に

上がって、同伴競技の2人に不思議がられた。Y・E・ヤンと山下和宏が、首をかしげて「なんであれで5アンダーなんだ??」。
「・・・スミマセン」と、リーダーは平謝りだ。
無理もない。「今日はほぼ林。曲がりまくり」と、ため息一つ。
それでいて、約3年ぶりの単独首位(※)獲りに、「ゴルフって、分からないですね」と苦笑いだ。

特に後半が、ひどかった。
12番も、14番も、15番も16番も「全部左」と、ティショットだけ見れば、大乱調の1日。
しかし、孔明の代名詞ともいえるアイアンショット。
「めちゃ切れているので。フェアウェイ行ってないところから、バーディチャンスにつけてる」と12番では、左の林から、右のバンカー淵まで運んで、そこからチップイン。
14番は2メートルにくっつけ11番からの4連続バーディを完成させた。

曲がり倒して5アンダー。
「パットも、なんとか耐えているからいいが、ドライバーは練習ラウンドから林しか行ってない。曲がるから、全然楽しくない」とリーダーは、テンション低い。

今季は特に、活躍めざましい九州勢の中でもオフ合宿で教える秋吉や、出水田が初優勝を飾った。
“チーム孔明”を名乗る若手が次々と、結果を残して「待ってますから!!」。

賞金王に輝いた14年から、ぱたりと勝ち星が途絶えた。
今季は、夏場に5試合連続の予選落ちを喫した。
七転八倒の先輩に対して後輩たちが、どこか上から目線というのも気にくわない。
「あいつら・・・ナメている」と、ぼやいたのは先月。
意地でそこからまた少しずつ、賞金を積み重ねてもシーズン最終戦「ゴルフ日本シリーズJTカップ」の出場権にはまだまだ足りない。
「とにかくそこ目指して頑張るだけ」。
ショットは曲がっても、目標は曲げない。

※孔明の単独首位は、14年のゴルフ日本シリーズJTカップ初日以来

関連記事