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東建ホームメイトカップ 2012

今季初シードの冨山聡(とみやまさとし)が上々のスタート

昨年は、自身の最終戦「カシオワールドオープン」で、まさに土壇場の逆転初シード入りを果たした。同大会の直前は“圏外”の賞金ランキング74位は尋常ではないプレッシャーの中で、最終日の最終ホールで8メートルものバーディパットをねじ込んで、トップ70に潜り込んだ。

そのとき、「おまえなら絶対にやれる」と、励まし続けてくれた片山晋呉と、このオフは恒例の宮崎合宿で1ヶ月も共に過ごすことができた。過去5度の賞金王との日々は目からウロコがいったい何個、落ちたことか。
「もう、ウロコだらけですよ」と、もともと大きな目を剥いた。

今まで教えを請いにいっても、ただ「ひらすら右手1本で打って」と、指示されるばかりだった。「右手が良くなったら次は左手だから」と、ずっと言われて、しかしなかなか最初の壁をクリアできなかったのだが、このオフは次の段階に進めたどころか、「もう両手で打ってもいい、と」。

そして“解禁”するなり片山は、さまざまなショットのバリエーションを、惜しげもなく伝授してくれた。
「晋呉さんのおかげで、だいぶスイングが変わったと思います。特に体の使い方。距離も前より出るようになりましたし、楽にゴルフができるようになった」と感謝する。
「ほんとうに、いろいろと勉強になりました」。
それでもやっぱり、どんなベテラン選手でも、開幕戦を迎えるにあたっては、そうであるように、冨山も初日を迎えるまでは、オフの成果がどんなふうに出るか「不安だった」というが、こうして初日は特に午前中は強風が吹く中で、好発進に成功すれば気持ちもアガる。
「自信を持って、行こうと思います」。
目指すはもちろん、シード元年の初Vだ。

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