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日本プロゴルフマッチプレー選手権プロミス杯 1999

昨年優勝の桑原克典

 デイフェンディングチャンピオンの桑原克典は、「マッチプレーはよく、『相手を意識しないで戦う』という人がいるけど、ぼくはそうは思わない。相手を存分に意識し、闘争心を剥き出しにして戦うのがぼくのスタイル。去年はそれで勝てんだと思っている」と、振り返った。
 昨年、ブライアン・ワッツとの2回戦。10番ホールで桑原が、ワッツのコンシード(OK)を拒否したことから、ワッツが激怒。次ホールから桑原がOKを出しても、ワッツはそれを無視。完全ホールアウトでプレーを続け、桑原にも決してコンシードを与えようとしなかった。

 だが、「マッチ(プレーは)相手があることですから、そういう事態も起こるでしょう。それにいちいち過剰反応していたら、勝てない。ワッツほどの選手が熱くなってかかったくるのは、ぼくを評価してくれてのこと」と、ワッツの挑発を真っ向から受け止め、激戦を制した思い出がある。

 「今年もマッチの鬼…といきたいところだけれど…」先週の久光製薬KBCオーガスタでは予選落ち。「なんだかちょっと噛み合っていない。黄色信号が灯っているね」。

 早くもちょっぴり弱気な昨年の“王者”。これも、相手に油断を与えようと企む、マッチプレーならではの戦法?

 桑原克典の初戦の相手は、ケガ休養あけ間もない湯原信光。

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