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ブリヂストンオープン 2000

▼ ブリヂストンオープン・トピックス 「今回は、勝つことの難しさが身にしみた」

昨年大会、丸山茂樹の優勝コメント

 昨年の最終日、2位と3打差でスタートした丸山は、プレー後、「試合に勝つことの難しさを感じた。正直言って、途中でプレッシャーを感じていた」と打ち明けた。

 ひさしぶりの優勝争い。1年4ヶ月ぶりのVにむけ、「特にショートパットで、パーセーブしたいという気持ちが強く、手が動かないホールもあった」という。

 「今年は、完全にアメリカに腰を落ち着け頑張りたい」という丸山。そういう理由で、今年の袖ヶ浦はディフェンディングチャンピオン不在となるが、開幕を前に、昨年の丸山のコメントを振り返っておこう。 

 「コーライグリーンの逆目ののぼりのパットは、何が起きるかわからない、という気持ちがあって、それが非常にプレッシャーになったんです。でも、ショットに関しては、落ちつい打てていたしね。きょうはピンがグリーンのはじっことか、傾斜の難しいところに切られていることが多くて、みんなスコアが伸びなかったでしょう。それで救われましたね。
 『こんなところでミスするかな』と反省する箇所もあったけど、どんな勝ち方でもいいから勝ちたかった。とても嬉しい、のひとこと。満足しています。

 9番、10番でバーディが取れたのが大きかったと思う。クレイグ・スペンスさんもいいゴルフをしていたけど、この2つのバーディで、自分のペースが守れるんじゃないかと思えましたから。でも、すぐに12番(166ヤード、パー3)で3パットしてしまって…。『ここからが、正念場になるだろう、と気を引き締めました。

 14番(463ヤード、パー4)のパーパット(第2打でグリーンをショートし、アプローチでピンまで約2メートル)で、ようやくほっとしたかな。ハンディひとつもらったような気持ちでしたね。

 13番くらいから伊沢さんの雰囲気が出てきて、ちょっといやな感じがしましたけど、16番(537ヤード、パー5)でアプローチが寄せられたこと(右バンカー奥のラフから残り15ヤード、サンドウェッジでピン1.5メートルに3オン)が、本当の勝因になったと思います。



 16番のアプローチは、自分が『そこに落したい』と思ったグリーン手前エッジに、確実に落すことしか考えていなかった。16番でバーディパットで入れたとき(この時点で通算18アンダー、2位と4打差)、自分に向かって思わず『お疲れさん』って言ってた(笑)。
 (今大会を過去2回=95年,96年連覇で)ここのコースは、相性がいいのかな。なんだか、アドレスがしやすいというのはあります。『ここはフェード、ここはドロー』というふうに、決め打ちができるんです。『どうやって攻めよう?』ではなく、『こっちから風が吹くときは、このクラブで』というふうにプレーできる。コーライグリーンは得意ではないんですけど、ここにくるとよく入るんですね、フシギなことに…。

 8月からはじめたこと(トレーニング)に不安があって、思うように球が打てず、本当にこれでいいのか、と思うこともあった。でもようやく、自分のやってきたことが正しかったんだ、と思える。

 たまにショットのときに変な力が入ってしまうホールもあったけれど、トレーニングのおかげて、体に力があって、バッグスイングで間が取れることが嬉しい。スイングの、0コンマ1秒の中で、『あ、ここにクラブを通していけばいいんだ、ここに抜いていければ絶対に曲がらない』という自覚があって、余裕を持って振れるんです。 17番のティショットもすごくリラックスして振れていたし、18番(572ヤード、パー5)の残り247ヤードの第2打は、はじめクリークを持とうと思ったんですが、柔らかい、いいスイングができると思ったので、スプーンで打ちました(ピンまで12 メートルに2オン)。 軽く、ぴょーンと打つことができ、こんなにいい気分の18番はいままでありませんでしたよ。

 4日間60台で回れたこと、最終日に60台を出して優勝したのも、本当に久しぶりのこと。

 17番できっちり20アンダーにしてあがろうと思った。4日間続けて60台が出せたのは久しぶりだよ。最後の(20センチの)バーディパットはもったいないから、(ウィニングパットに)とっておいたんだ。本当なら、(イーグルパットを)入れちゃってもよかったんだけどね(笑)」

★ 昨年度、チャンピオン、丸山茂樹の優勝コメントから

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