練習場では左からの強風をモロともせずに、上手くいなしがらするどい打球を飛ばした。
「今日は昨日よりも調子が良い」と思って、スタートした矢先だった。

１番のセカンドショットは同組のロベルト・カールソンが７番アイアンでグリーンオン。
「それよりも前につけてたから」と８番アイアンで放ったボールは、風が吹きあがったせいもあり、グリーン手前に流れるクリークにはまった。

「自分では安全にいったつもり」だったが、このホールをいきなりダブルボギーとすると、次第に強まる風が今度は谷口のリズムを惑わせた。

「左から吹いてたから、右に力を入れて打っていたら、後半は右からの風に変わった。自分では右に右にと考えていたけど、自然に左に出た」と、予選２日間ではバンカーを避けてきたが、ついに今日は５番の右バンカーにつかまった。

「これはこたえた」というダブルボギーでスコアを大きく崩し、終わってみると７７の５オーバーで５２位タイに沈んだ。

「明日は自然に歯向かうゴルフをしますよ」と表情は明るくみせた。

• 谷口 徹