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ダイヤモンドカップゴルフ 2011

金度勲(キムドフン)は「優勝が一番です」

昨年覇者の金庚泰(キムキョンテ)に続いて、名乗りを上げたのが韓国出身の22歳だ。昨年、初シード入りをしたばかり。日本語が、まだ不慣れな金のために、通訳を手伝ってくれたのは、同組で回った白佳和(はくよしかず)。

「今日はラフに行ったホールも、たまたまライが良かったのでスコアが良かったそうです」。
「連戦でちょっと疲れていたけれど、先週は予選落ちして週末にゆっくり休めたので、調子が戻ったそうです」などと、金の言葉を忠実に訳していた白だったが、じれったさから次第に“暴走”しはじめた。

金が、この日会心だったというホールを振り返ろうとしたときだ。白が金の言葉を遮って、勝手に喋り始めた。

最後の18番は、612ヤードの長いパー5だ。「残りは275ヤードくらいでしたかねえ。スプーンで左のバンカーに入れたんですけど、もうほとんど届いてる。2オンしてるみたいなもんですわ。そこから3メートルに寄せて、これが入った。なんか、彼はさっきから謙遜してますけど、このくらいのパットは絶対に外さないし、要は上手いんです。今日は最後まで完璧ですわ」。

日本語がまったく分からないではない金は、そんな白の言葉にニコニコと聞き入りつつ、照れくさそうにうっすらと頬を染めて、「まあ・・・確かに調子は良いです。月曜日から、気分いいです」。

今週の5月23日に、茨城ゴルフクラブ西コースで行われた全米オープンの最終予選会で、出場権を手に入れたばかりだ。「メジャーに出場するのが夢だった」という金は、その勢いのまま、ここ千葉カントリークラブ梅郷コースに乗り込んできて、いまノリに乗っている。

今季の目標は日本ツアーで賞金ランキング5位内に入ること。そのためにもまず1勝が、ぜひとも欲しい。「ユウショウが、イチバンですね」。
そこは、白の助けを借りずに、たどたどしくも自分の言葉ではっきりと語った。

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