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東京ドームカップ 2006

チャレンジ賞金ランキング3位 「重原啓利」

東京ドームカップを予選落ちして、結果を待っていた重原啓利は、チャレンジ賞金ランキング3位確定の知らせを聞くと「嬉しい」と喜んだ。

チャレンジトーナメント開幕戦のPRGR CUPで優勝し、しばらくチャレンジ賞金ランキングでトップを走っていた重原だったが、8月からパタリと低迷し、後半戦8試合のうち、1試合しか予選を通過できなかった。

しかし来季のツアー出場が決まった重原は、「今年のチャレンジでは、前半は良い成績を残して後半にバタバタしたが、ツアーでやるには1年間通じて体調などを整えたい。また、チャレンジは2日間または3日間だがツアーは4日間。戦う気持ちで諦めないゴルフをすれば結果がついてくる。チャレンジ前半でのプレーをすればツアーで通用すると思う」と意気込みを語る。

重原は、昨年10月に開催されたS.O.T.ツアーの決勝大会で優勝をし、チャレンジ開幕戦のPRGR CUPの出場権を手にした。そしてPRGR CUPで初優勝。この優勝により翌週からのチャレンジトーナメントの出場権を得て、次のエバーライフカップでもプレーオフまでもつれ込む活躍で2位タイ。更に続くPGA・JGTOチャレンジIでも3位タイとなり、一気に賞金ランキングのトップに躍り出た。

そんなシンデレラボーイの重原は、チャレンジ開幕戦のPRGR CUPに出場する直前の 3月上旬に、肋骨を骨折するという不運に見舞われた。
自身が所属するゴルフ場のメンバーから、いつもマッサージを勧められていて、何度か断っていたが、いよいよその好意を受けることになった。

足から始まったマッサージは、最初から痛みをともない、それをこらえて胸に到達した瞬間、「ポキッという音がした」。その直後に呼吸ができないほどの痛みに見舞われたが、なんとかスイングができたので放置した。その状態で日本プロゴルフ選手権の予選会に出場したが痛みのために途中棄権し、延期開催されたQTファイナルは我慢して出場したものの成績は振るわなかった。
その後、病院に行ってみると「レントゲンで自分が判るほどのヒビ」がはいっていることが判り、安静にしてアプローチとパターの練習のみを行なった。

優勝したPRGR CUP開催週の月曜日に、医師から完治を知らされ、この大会に臨み初日と2日目はショットは安定しなかったが、療養中に集中練習したアプローチとパットの成果が現れ、寄せワンで拾うゴルフによりスコアをつくった。今最終日にはショットも安定して、「3日間の中で一番の内容」という会心のゴルフができた。

優勝した重原は現在独身。しかし、結婚を約束している彼女がいる。実は今年の3月に結婚をする予定だったが、重原の母が体調を崩して入院。結婚は延期となった。
そして来年3月に結婚をする計画もある。

ツアーに挑む環境が整う重原の活躍に期待したい。

チャレンジトーナメント賞金ランキングはこちら

  • 開幕戦のPRGR CUPで初優勝
  • 初優勝で仲間から祝福のビールかけ

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