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日本一曲げない男がゴルフ伝道の旅(2月20日)

本気で絵を学んだ時期もあります

プロが交代で、全国各地の小学校にゴルフの楽しさ、面白さを伝えて歩く”ゴルフ伝道の旅”。2月20日は、5年続けて日本一曲がらない男の巻。一昨年の「日本オープン」で、ツアー初Vを5年シードのメジャーで飾った。フェアウェイキープ率では2015年から1位に居座り続ける稲森佑貴が、宮崎県の宮崎市立宮崎東小学校を訪ねた。

同校は、稲森の契約メーカーでもあるスリクソン主催の「ダンロップフェニックス」が行われる「フェニックスカントリークラブ」のすぐ近く。
当地での、ゴルフのさらなる波及を目指して大会と、同市観光協会と、JGTOが連携してゴルフの初歩的用具の「スナッグゴルフ」を寄贈した4校のひとつで、指導に駆け付けた”ホストプロ”も「これを機会にゴルフをしたことがなかった子も興味を持ってくれたら」と、意欲的。
「脇を締めて、クラブを構えて、頭の上に。そのまま手をするする下ろした姿勢で打つんだよ」。
真っすぐ打つための秘策なら、いくらでも教えてあげる。分かりやすい指導が、子どもたちをたちまち夢中にさせる。

パターの的当て合戦で、人数不足のチームにせっかく助っ人を申し出たのに「僕らの実力だけでやりたい。プロは入らなくていいです」と、つれない返事も上達の証。
講習会最後のガチンコ対決ではティショットで”ピンそば”につけた5年生の坂本泰実くんの快打には、プロもあんぐり。
負けじと長い”バーディトライ”をみごとに決めても、あえなくハンディ負けした。

給食後に連れ出された校庭では、久しぶりにドッヂボールに興じた。
始業のチャイムと同時にヒーハーと、息を切らして教室に駆け込み「夢を持とう」がテーマの講演会に臨んだ。
その冒頭で「…大丈夫? ドッヂボールで疲れてない?」と子どもたちに気遣われて「だ…、だいじょうぶだよ!」。
強がっても普段、ゴルフでは使わない体使いに、翌日の筋肉痛は確定。
「…めっちゃ疲れてるやん」と、子どもたちに見抜かれ苦笑いだ。

そのあと一緒に見た初V時のVTRは、名誉挽回に十分だった。
いま自分たちの目の前にいるプロが、画面の中で長いパットをスルスル沈める。勝利のガッツポーズで雄たけびを上げる。
「カッコいい…!」。
V賞金4000万円の受賞シーンにはどよめきも起きて、「貯金、いくらありますか?!」。
「最近、家を買ったので今はカツカツ」と、そんなボヤキすら、子どもたちには武勇伝に聞こえる。

父親が経営する地元鹿児島市内の練習場で、物心つく前からクラブを握り、打席の一角が子ども部屋という恵まれた環境で育ったが、当時はむしろ「ゲームとアニメが好きだった」という。
「プロゴルファー以外でなりたかった職業は、アニメーターか声優」と明かし、人気キャラクターのイラストを、即興で器用に板書。
そんな稲森が、本気でゴルフにのめりこむきっかけはある日の同級生の「オマエ、下手やな」という心無い言葉だった。
「カチン、と来た。絶対に負けないと思った」と、怒りに任せてそこからゴルフ一途に。
「だから、その友達がいなければ、いま僕はここにいません」。
憧れのプロが語る不思議な人生のめぐり合わせに子どもたちはみな一様に、考える顔つきになっていた。

スナッグゴルフの使用球は、当たっても痛くないようテニスボールみたいなフワフワの毛が生えている。
「でも本物のゴルフボールはこれよりちっさくて、硬くて、打った時の気持ちよさは別格。11月には近くで大会もあるから見に来てください。この中からプロゴルファーになる子が一人でも出てくれることが、僕の切なる願いです」。
その時こそ改めて、正真正銘のガチンコ対決しよう!

  • 川越校長先生、生徒を代表してお礼の言葉を贈ってくれた5年生の岡崎丈くん、寄贈式に参加してくれた飯干虎徹くん。ありがとう、ご苦労様でした!
  • よしよし、まっすぐ転がってるぞ
  • ヤバい、坂本くん、上手すぎ! また一緒にプレーしようね!
  • また会いましょう…!!