KidsGolf

ANAオープンゴルフトーナメント 2019

今年こそ、輪厚で会おう(3月9日)

昨年、連覇がかかっていた輪厚(わっつ)。「言い表せないくらいの思い入れがある」というANAオープン。大地震による中止の決定を下してくださったスポンサーの迅速な対応にはホストプロとして、いまもたいへん感謝している。
同時にあの未曽有の災害により、地元の子たちに与えた失望の大きさを、改めて感じるこの日のイベントになった。

池田勇太が8日の厚真町に続いて翌9日に、友人の正岡竜二と塚田陽亮の手も借り大会の地元・北広島市で「ゴルフで北海道を元気に! スナッグゴルフ体験会in北広島」を開催。

講習会最後のガチンコ勝負で、驚きの再会を果たした。
“スペゲスさん(※)”として池田の前に現れたのは……。
誰だっけ?? さすがにすぐには思い出せない。
まじまじと顔を覗き込み……。「あぁ…! ティーグラウンド? そうだよね。俺がANA勝った年に一緒にティーグラウンドに上がった子!!」。
大当たり。
一昨年のANAオープンの最終日の朝、実施された恒例のキッズエスコートで池田と手をつないで1番ティを行進した美濃部有凛(みのべゆいり)くん。
現在、同市立東部中学校に通う1年生は、すらりと背が伸び見違えてもスタッフがプレゼントに引き伸ばした当時の写真と見比べたら、面影が残っている。
「優勝した子だったよね!」。
当時小6だった美濃部くんは、その前日の土曜日に行われた「第9回北広島スナッグゴルフ大会札幌北広島GCカップ」の勝者というのは当時に聞かされ覚えていても、それがプレーオフ2ホールの末だったとは今はじめて聞いた。
奇しくもその日、池田もまた今平と時松とのプレーオフ2ホールを戦い大会2勝目を挙げているのである。
「おんなじ勝ち方をしたんだね。あのとき俺は(運を)もらったわけだ!!」。
2年越しに判明した数奇な縁。そんな2人がひょんな形で相まみえた。
この日は、小学生の子たちにお手本を示すエキシビションマッチで対戦することになり、参加70人を超す“後輩たち”を前に美濃部くんは「緊張マックス」。まして中学進学後はテニス部に入ってあの日を最後にゴルフはとんとご無沙汰だった。
ハンディをもらっても、1年半ものブランクは埋められない。
「プロのすごさ見せつけられた」と池田に惨敗して悔しがったが「プロと対戦させてもらえるなんて、初めての経験」。
大会をご縁に2年後に、またこうして稀有な機会を得たことを、とても喜んでくれた。
兄姉の影響で小3からスナッグゴルフを始めた美濃部くんは、全国大会にも出場。めきめきと力をつけて毎年、大会やキッズエスコートに参加できることを本当に楽しみにしていたという。
「スナッグゴルフをしていなければ、プロと触れ合う機会もなかった。今も忘れられない貴重な思い出です」。

開催45回を誇る老舗トーナメントが地道に紡いできた地元の子どもたちとの絆である。そして、毎年そんな希望の種を、子どもたちの心に撒き続けてあげること。
「それが僕ら選手の使命なんじゃないのかな」。
昨年は不運にも、いったん途切れてしまって子どもたちにも残念な思いをさせたが改めて、9月に1年越しの連覇に挑む前に、この日はこうして気の合う仲間と埋め合わせができたことが嬉しい。

同級生で、幼馴染みの塚田は昨年10月に結婚したばかりの新婚さん。2日前には共にいったん終日を迎えた福岡・芥屋(けや)でのオフ合宿で、33歳にして一念発起。人生初トライの筋トレの余波が「よりによって大事なこの日に出た」と、体験会ではいまだかつてないほど深刻な腰痛の症状にも耐えて盛り上げてくれた。

大学の2つ上の正岡は、地元沖縄仕込みの天然キャラで、この日もお昼ご飯のカレータイムに追っかけキッズが出るほど子どもたちにも大人気だった。
「今日なんで、この3人でみんなのところに来たかっていうと、こういう体験会やるから手伝ってくれないかなって僕が声をかけて、2人が快く来てくれた」と、池田。
「ほんとにこの3人でいると気を遣い合わなくていい。いつも一緒にいて楽しい気の合う仲間。だから今日も3人で、ここに来られて嬉しかった。みんなもそんな心が通じ合える友達を、ゴルフを通じて一人でも多く作ってくれたら」。

毎年、ホストプロとして挑む輪厚の森は、昨年時の大地震の影響もそうだが、その前日に襲来した大型台風でも甚大な被害が出ていたという。倒木は600本以上を超え昨年、震災直後に池田が現地に入った際には変わり果てたコースの状況に、声も出なかった。
急ピッチで復旧作業が行われているが、愛する輪厚が元の姿を取り戻すのには1年や2年では足りないだろう。
大好きなコースの窮地も「プレーで大会を盛り上げたい」と、今から例年以上に気合が入る。
今年はやはり北海道の千歳で行われるセガサミーカップの開催週が、8月の夏休み月にずれて、道内の2大会がなお子どもたちには身近に。
「この3人で、優勝争いができたら最高。そうしたら、今日出会ったみんなにも喜んでもらえると思う。僕ら頑張るから。今年こそ、大会を見に来て! みんな、9月に輪厚で会おう!!」。
再会のあかつきには、1年越しの連覇を捧げてみせる。

※スペゲスさん=スペシャルゲストさん

【イベント協賛】
・全日本空輸『ANA openトートバッグ&ANAオリジナルボールペン』
・JAとまこまい広域『たんとうまい!!ななつぼし(ご飯)』
・ハウス食品『咖喱屋カレー』
・ハウスウェルネスフーズ『C1000レモンウォーター』
※たくさんのご協賛、まことにありがとうございました!

  • 一昨年のANAオープンで、1番ティを池田と一緒に歩いた美濃部さん(左から2番目)長年の大会の恒例行事がこんな形で実を結んだ
  • 前日、池田や塚田(左)たちが訪れた厚真町から講習会に駆け付けてくれた3人。左から佐藤遥さん(厚真中央小2)、鎌田愛琉さん(同3)、館山太雪くん(上厚真小2)
  • 人生最大級の腰痛に、へっぴり腰でティショットする塚田。痛みに耐えて頑張ってくれた友人にも感謝…!!