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関西オープンゴルフ選手権 2009

アメリカ帰りの藤田寛之が7位に浮上

会場のここ宝塚ゴルフ倶楽部は、初めて回るコースだった。2年連続の予選通過を果たした先週の全米プロから帰国して、無理をしてその足で開催前日にコース入りしていれば、ハーフだけでもできないことはなかった。

しかし、藤田はあえてぶっつけ本番を選んだ。

今年40歳のベテランは、「コースを知るより、体のコンディションを大事にしたかった」という。
水曜日は所属コースの葛城ゴルフ倶楽部で、近頃は試合と試合の合間に必ず行っているフリーウェイトのトレーニングで積極的に汗を流すことで、遠征の疲れと時差ボケの解消につとめた。

2日目を終えて、首位と4打差の通算7アンダーは、先入りしていたエースキャディの梅原敦さんの、入念な下見のたまもの。右も左も分からないコースで安心して臨めるのも、藤田がいない間に何度も18ホールを歩き、すみずみまでチェックしておいてくれたから。

「だからぶっつけだけど、ぶっつけじゃない。キャディがちゃんと見ておいてくれたから、情報には困らなかった」。
コンビを組んで10年以上。これぞ信頼関係のなせるわざだ。

「それでも、やっぱりここのOBは怖いです」と怯えてみせたが、安定したショットで、常にフェアウェーを歩き続ける男の言葉としては、あまり信憑性はない。

初日に会場入りするなり、大勢のファンに囲まれ「アメリカではお疲れ様でした」「格好良かったです」と口々に褒めそやされて、すっかり気分を良くした藤田は、「過去、やったことにない複数年優勝を狙います」。

帰国早々の疲れもみせず、さっそく今季2勝目を視野にいれた。

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