Tournament article

三井住友VISA太平洋マスターズ 2009

アマチュアの松田永基さんが10位タイに!

今週は明徳義塾高3年の松山英樹くんや、東北福祉大2年の藤本佳則くんらが出場しており、アマチュア界でもジュニアや大学生らの活躍が目覚ましい中で、もっとも気を吐いたのが36歳の松田さんだった。

今大会は、主催者でもある太平洋クラブが毎年開く「2009年 太平洋クラブ選手権」で優勝して出場権を獲得。

ツアーは、2005年に岡山県のJFE瀬戸内海ゴルフ倶楽部で行われたミズノオープンに続いて2度目だが、気持ち的にはほとんど初出場と同じだった。

「この大会は会場やギャラリー、出場選手の雰囲気が凄くて」。
スタートの10番から圧倒されていた。
ティショットでフェアウェーをキープしても依然として緊張は去らず、ようやく一息ついたのが12番で、フェアウェーから残り155ヤードと7番アイアンで1メートルにつけて、この日最初のバーディで「ようやく少し落ち着いた」。
さらに折り返しの1番で、右のラフから残り200ヤードを4メートルに乗せて「これが入って貯金が出来た」とは言いながら、たった1ボギーで無事帰還。

プライベートでは自己ベスト63も、「試合では80も切れたことがなかった」。
それだけに、当初は「ベベにならないこと」が、最低限の目標だった。
しかし、蓋をあけてみれば3アンダーは10位タイの好発進に「信じられないけど、こうなったら予選通過をして4日間やりたい」と、がぜん上方修正した。

順調に決勝ラウンドに駒を進めれば、あの石川遼とラウンド出来るかもしれない。
その可能性をふと描いて「ウフフフフ…」。思わず笑みがこぼれた。
「もしそうなったら痺れながらやります」。
初日から応援に駆け付けた家族の前で、強い父の姿を見せたい。

松田永基(まつだえいき)
1973年9月1日生まれ、神奈川県出身。太平洋クラブ所属。16歳でゴルフを始め、向上高校から神奈川大に進学。ゴルフ部に所属したが「プロになるなんて、まったく頭になかった」。
卒業後に就職。現在は鉄鋼関係の会社に勤めるかたわら、年に約70ラウンドをこなし、アマチュアとして腕を磨く日々だ。身長174センチ、体重80キロ。ベストスコアは63。