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Novilカップ 2008

清田太一郎 「良い報告ができます」

ボード前に上がる時にやさしく「妊婦さんだから気を付けて」とやさしい声をかける場面も
3年ぶりの優勝が決まった時、18番グリーン脇で歓喜の涙を流したのは、今年で結婚3年目を迎える奥さんの紗津己(さつき)さんだった。清田には内緒でご両親と一緒に傍で見守っていた。

「今日は18番のセカンドから見ていましたが、優勝して嬉しいです。彼はジュニア世代に活躍しているだけに、不振だった時は本人自身がつらい日々を送っていたと思うので、頑張って欲しいですね」。

清田はジュニア時代に注目を浴び、1993年に日本ジュニアゴルフ選手権競技(中学生の部)優勝を始め、1998年に日本マッチプレーで優勝や2001年には全米アマで8位にも入った。
アマチュア時代も日本人の戦後最年少記録となる21歳11ヶ月で全米オープン最終予選を突破した程の実力を持っている。

しかし、プロ入り直後は結果が出ず、2006年にはQTでサード落ちをして、日本での出場権をほぼ無くしてしまう。

表彰式の優勝者スピーチでもこんな一幕があった。
今日観戦に来て表彰式に参列している子供達に、「僕は落ち目なので、この中からタイガーウッズ選手や石川遼選手みたいな選手が出てくると信じています。」と、期待を寄せるコメントを送った。

記者から「これだけ活躍されてて、落ち目ではないと思いますが?」と尋ねられると、「表彰式であまりにも僕を褒めるので、落として言ってみました(笑)」と、謙遜を冗談に変えて場を盛り上げたのだ。

アジアンツアーで優勝争いを繰り広げ、現在は賞金ランキング9位に入っている清田。シーズン開幕前に「新たな気持ちで清田太一郎を売り出して行きたい」と話した通りになっている。

また、今秋の10月に待望の赤ちゃんが生まれる予定だ。
紗津己さんも「赤ちゃんが生まれてくるので、良かったです。」と二重の喜びをかみしめた。

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