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パインバレー北京オープン 2008

藤田寛之が万里の長城決戦を制し3年ぶりツアー6勝目を飾る!

アジアンツアー・キラーの藤田寛之
アジアンツアーと共に日本ツアーが初めて海外で行った「パインバレー北京オープン」の記念すべきチャンピオンは我らがジャパンゴルフツアーのメンバー藤田寛之が制した。

最終日は寒く、時より冷たい雨が振る生憎の天気の中で行われた。

藤田は05年のマンシングウエアオープンKSBカップ以来約3年ぶりツアー6勝目を4千年の歴史中国は北京の地で飾り、02年に沖縄で行われたアジアジャパン沖縄オープンに続いてアジアンツアー2勝目をも手中に収めた。

ツアーではないものの韓国、中国、タイと団体戦で行われた競技にはこれまでことごとくすべて敗退し続けている日本チーム。ツアートーナメントの個人戦として初めて海外で行われた今大会こそ、ジャパンゴルフツアーメンバーの勝利の期待がかかった。藤田は3日目終了した時点で2位に6打差をつけたが、最終日この差が逆にプレッシャーとなってしまった。

「硬く廻りすぎていたのが前半の下からの追い上げになってしまったと思いますし攻めていくというのは6打リードしている選手がやることではないので安全に安全に行ってチャンスで取っていくというゴルフをしたかったのですがチャンスでチャンスをものにできなかったのが、結果自分を苦しめた
と思います。6打差リードしていたので逆に精神的にプレッシャーが大きかったです。その中でできるだけ安全にプレーしました。自分のゴルフができれば優勝できると思っていましたが、ゴルフは72ホール終わらなければ何が起こるか分からないので、できるだけ今日も自分のできる事を考えを一つにして、ひとつひとつのショットに集中してプレーしました。」と苦しい展開になった今日のプレーを振り返った。

ハーフターンで2位に2打差まで詰め寄られた藤田は「自分がトップにいて14番をむかえるにあたってあれがひとつの大きな壁でした。あそこでボギーを叩かないように乗り切ることが優勝するのに一番必要な事だと思っていました。6打差ありましたが、自分にとってはまったく差がない辛いラウンドでした。雨でコースの条件も難しかったし、スコアを伸ばしてくる選手もいる中でハーフ終了して2位との差が2ストロークというのを確認して『6ストロークってなんなんだろう』と思ってプレーしていて、自分のゴルフの調子もあやしくなってきていたので、その中でこうして優勝できたことは今後の自身になると思います。今非常にしんどかったというのが実感ですね。」とピンチに陥った時の心境を語った。

最後まで気が抜けない展開となった藤田は「16番でバーディが取れていればその時優勝を確信できたと思いますが、100%優勝できたと思ったのは18番のセカンドでボールをグリーンに乗せてからです。」とグリーン上で勝利を確信した。

中国人記者から中国では今日は母の日ですが・・・という質問が投げかけられ「日本も今日は母の日ですね。自分のお母さんというのは生みの母、妻、そして妻の母と3人いるのでまだ報告していませんが、これから報告するのが楽しみです。良い母の日のプレゼントになりました。誰よりも応援してくれている3人です。」と母の日の優勝に嬉しさ倍増の様子。

先週の中日クラウンズでプレーオフの末敗退した藤田。「先週プレーオフで負けましたが、自分はベストのプレーをして、自分がミスをして負けたんじゃなくて相手がバーディを取る良いゴルフをして負けたのでショックは無かった。自分のいいゴルフの状態をこの大会にぶつけようと思いました。」と振り返る。

日本のファンと日本人選手の期待を背負って戦った藤田。「異国の地なので日本に戻ったら実感がわいてくるのかな?と思います。これで日本のツアーの実力を感じてもらえると思いますし、日本には今回来ていない選手でもっとワールドランキングの上位の選手たちがいます。」とジャパンゴルフツアーの実力をアピールした。

これで賞金ランキングトップに立った藤田「来週日本ではメジャーの日本プロというのがありますが、来週もこのまま良い状態でメジャーで勝ちたいと思います。」と力強く語った。
  • 優勝を確信した18番グリーン
  • 表彰式
  • キャディの梅ちゃんと勝ち取った優勝
  • 中国人記者からも質問が飛び交う

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