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キヤノンオープン 2008

伊藤誠道くんが大健闘!

前日初日の103位から急浮上した13歳と2ヶ月2日の伊藤くんに、にわかに視線が集中したのは、後半の4番ホールが終ってからだ。

この日5つめのバーディを奪って通算1オーバー。
さらに7番でイーブンパーに戻して、報道陣は色めき立った。

大会の地元・神奈川県の藤沢市立湘洋中学校の1年生がこのまま決勝ラウンドに進めば、2004年のサントリーオープンで、当時14歳と2ヶ月7日だった伊藤涼太くんが達成した最年少の予選通過記録を大きく塗り替えることになる。
無数のカメラに追われながら、快挙に挑戦した伊藤くん。
しかし8番でダブルボギーを打って、反省しきりだ。

「アウトの上がり3ホールは難しいホールが続くから、冷静さがないのとダメなのに・・・。上がってしまった」という。

昨年のハワイのローカル競技「パールオープン」で予選通過を果たしているが、ツアーはこれが初参戦。
身長163センチと体はまだまだ成長の途中ながら平均280ヤードと、飛距離はツアーでも遜色ないが「アプローチとパットがダメ」。
経験不足をそのまま露呈したかっこうだった。
5メートルのパーパットを1メートルオーバー。返しのパットも外し、通算2オーバーはカットラインにわずかに1打、足りなかった。

ジュニアの大会で数々の好成績を収めていることが評価され、主催者推薦を受けた今大会。
大きく出遅れた初日から起死回生を近い、石川遼ばりの赤パンツで「ガンガン行こう」と威勢良くこの日2日目をスタートした。

その石川が達成した史上最年少優勝記録の更新という目標を胸の奥に秘め、まずは決勝進出を狙ったが一歩及ばなかった。

次回は、10月のマイナビABCチャンピオンシップのマンデートーナメントから挑戦するという。
「いろいろ経験して自分のモノにしたい」。
この日、大器の片鱗を見せた13歳の今後の活躍に期待したい。

伊藤誠道(いとうまさみち)
1995年(平7)8月8日生まれ、神奈川県・藤沢市出身。
父で元プロゴルファーの一誠(いっせい)さんの影響で、2歳からゴルフを始める。姉2人、兄1人の4人兄弟の末っ子は、昨年10月のチャレンジトーナメント「PAR72チャレンジカップ」の予選ラウンドでアマ最高成績を収め、決勝ラウンドに進んだ逸材。
目標とする選手は丸山茂樹。ドライバーの平均飛距離は280ヤード。身長163センチ、体重56キロ。

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