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アジアパシフィックオープンゴルフチャンピオンシップ パナソニックオープン 2008

石川遼は本戦を目前に

左からストレンジ、カプルスの前で、持ち前の豪打を披露。英会話レッスンにも余念がなかった石川(右)
大会初日は、初のメジャーチャンピオンとのプレーが控える。昨年の全米オープン覇者のアンヘル・
カブレラとの直接対決を目前に、もう2人のメジャーチャンプと腕試しだ。

練習日のこの日24日水曜日。
嬉しい申し出があった。

17歳の高校生プロに大いに興味を持ったフレッド・カプルスとカーチス・ストレンジから、練習ラウンドのお誘いがあったのだ。

ストレンジは89年の全米オープン連覇。
かたやカプルスは、92年のマスターズチャンピオン。
オーガスタへの挑戦と、果てはかの地での優勝をもくろむ石川にとって、願ってもない相手だ。

特に、カプルスは48歳のいまも米ツアーで有数の飛ばし屋。
ティグラウンドでは常に、20ヤード前後置いていかれたが、「それも想定内」とショックを受けるでもなくむしろ、「あの飛距離の源はどこにあるのか。何があれだけの飛距離を生むのか」と、スイングを子細に観察するどん欲さを見せた。

「テレビでも見ていたとおり、ゆったりとどこにも力が入っていないのに飛ぶ秘訣は体の回転、ねじれ、インパクト周辺のヘッドスピードの速さ」。

まして、開催コースの茨木カンツリーゴルフ倶楽部は大正14年に開場。
古き良き日本の伝統を今も残し、うっそうと生い茂る松林にセパレートされたフェアウェイは落としどころが狭く、待ち受けるグリーンは小さい。
それにもかかわらず、カプルスの「スケールの大きさ」はここでも変わらない。
「今日も、スプーンを握ったのはたぶん2ホールだけ。全然縮こまっていないのが凄いし魅力的」とそのスイングを胸に焼き付けた。

その合間に課題の“英会話レッスン”だ。
世界進出を夢見る石川は、普段から教材を使って勉強しているそうだが「実際に聞いたら言ってることが分らなかったり、分っても、伝えたいことが英語で出て来なかったり」と、苦笑する。

それでも2人の会話に終始、耳を傾け、何か質問されるたびに緊張の面持ちで懸命に言葉を紡いだこの日の18ホール。
「きっと、米ツアーで戦うとこんな感じなんだろう、と。今日は生きた英会話を学べた。耳が相当、鍛えられた」。
本戦直前に、実りの多い1日を過ごしたようだ。

一晩あけて、いよいよ25日より開幕するホスト大会は「気合いは入っているけれど、それは体の中にとどめておけばいい。絶対に上に行きたい。結果を残したい。カブレラにはスコアが良くても悪くても覚えてもらう。そういうプレーがしたい」と力を込めた。

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