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三井住友VISA太平洋マスターズ 2008

甲斐慎太郎「5時の飛行機に乗らなくちゃ!」

片山と今野の一騎打ちに一度は割って入った。首位と8打差でスタートした最終日は12番までに怒濤の8バーディ。通算15アンダーでいよいよ今野に並び、「17アンダーまで行けたら・・・」と、色気を
出した途端に3連続ボギーだ。

最初の15番は「ティーショットもセカンドも完璧だった」。しかしボールはグリーン奥まで転がり落ちた。
「そこで張っていた糸が、切れてしまった」と振り返る。
「もう届かないという思いが先に出てしまって。集中することが出来なくなった」という。

最終18番で、残り215ヤードの第2打を5番ウッドで3メートルに乗せてイーグルで締めくくったが、逃したチャンスを取り戻すには足りなかった。

さかのぼって74を叩いて55位と出遅れた第1ラウンドに、「初日の回り方を誰かに教えてもらえれば」と、苦笑した。

9月に準地元の九州・福岡で行われたバナH杯KBCオーガスタに続くツアー通算2勝目は逃したが、次週はまさに生まれ故郷でのトーナメントだ。
ホスト試合でもあるダンロップフェニックスで、念願の大会初出場を果たす。

それに先立ち、この日16日(日)は地元上げての歓迎を受ける。
宮崎空港にはファンや関係者、報道陣が待ち受け甲斐の“凱旋セレモニー”を開いてくれることになっていると嬉しそうに打ち明けて、「だから今日は、絶対に5時の飛行機に乗らなくちゃなんないんです!」。
プレーオフに進めなかった悔しさはすぐにどこかに消えて、早くも心は次週に飛んでいた。



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