Tournament article

UBS日本ゴルフツアー選手権 宍戸ヒルズ 2007

片山晋呉が3位タイ浮上

2週前に全米オープンに出場したばかりの片山が、「僕には、ここが全米オープンより難しく感じる」とつぶやいたのは、開幕直前の水曜日。

賞金王さえ頭を抱えるのがここ宍戸ヒルズカントリークラブ。
大会の地元、茨城県出身。まして、今年のツアーNO.1を決めるこの日本タイトル。
いつも、ここで頑張りたい気持ちは一杯だったが「意気込めば意気込むほどダメで・・・。どうやったら攻略できるのかさっぱり分からない」。

毎年、打ちのめされ続けて今年は考えを改めた。
「どんなに意気込んでもダメだから、今年は違うことをしてみよう、と」。

全米オープンのあと、あえていっさいクラブを握らなかった。
大会週に入っても練習らしい練習もまるでせず、毎日プライベートなラウンドにやってきたような心持ちでコース入り。

これまでのツアー通算21勝は、そのほとんどが“有言実行”で手に入れたものだ。
闘志をむき出して戦うのがスタイルだった。
「狙って勝つパターンが多かった」と自認する片山が、あえて熱い思いを完全封印。
「今年はダメでもともと、という気持ちでやっているから。無理に気持ちを抑えてるんでもなく、ただ普通にやっている感じ」。
だから、たとえ劇的バーディを取っても表情は変わらない。
ガッツポーズも出ない。

「ただ淡々」と36ホールを終えて、通算3アンダーは3位タイ浮上。
どんなに絶好のチャンスを迎えても、強い決意は揺るがない。
「静かな闘志」が、今週のテーマだ。

関連記事