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セガサミーカップゴルフトーナメント 2005

片山晋呉「混戦から抜け出しましょう」

逆スイングでの素振りは、片山にとって欠かせないスタート前の調整法
この日3日目も相変わらず、「可もなく不可もないゴルフ」が続いているそうだが、それは片山にとってけして悪い傾向ではない。
「勝つときはこんな、感じ」という手ごたえがあるそうだ。

「すごい良いものがないかわりに、すごい悪いものもない。すごーく安定していて、どこにもはみ出していない。一定のレベルの中で戦うことができているんですよ」。

ゲームは、首位に3人が並ぶ混戦模様だが、「明日は、ここから抜け出しましょう」と、自信たっぷりに笑ってみせた。

2001年に賞金王に輝いた・伊沢利光は、その翌年に勝ち星がなかった。2002年の谷口徹もまた然り。さらに2003年、2度目の賞金王に輝いた伊沢は、やはり昨年、一度も勝てずに終わっている。

前年度の賞金王が、ひとたび優勝から遠のくと周囲から矢のような催促がかかる。
「まだ勝てないの」
「どうしたの」
そう声をかけられるうちに、ますます焦りが出てくる。それが、ゴルフに少なからず影響を与えるのか。

「・・・賞金王になった翌年は、やっぱりそういうのもあるんじゃないですか」と、答えた片山もまた、周囲の期待を痛いほど感じているのだろう。

しかし片山に、ジンクスは通用しない。
98年の初優勝から昨年まで、毎年1勝以上を挙げてきた実績がある。
初の賞金王に輝いた2000年の翌年には、3勝を挙げている。

「いつだって、勝つためにやっているけど、焦って勝てるわけでもないから。今やるべきことをやるだけです」。

どんな状況でもマイペースを崩さないのが、片山の強さだ。

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