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JCBクラシック仙台 2005

前田雄大「いかに精神を無にして戦えるか」

出場優先順位を決めるファイナルQTで、ランク1位につけて迎えた今シーズンは、昨年の反省材料を胸に、戦っている。
開幕から、9試合連続で予選落ち。「去年は、気持ちが入りすぎていたと思う。もともと、怒りっぽい性格で、すぐに気持ちがプレーに出てしまう。今年は、焦らず、怒らず平常心で。敵は、コースだと思ってやる」。

そのために、趣味の「マインドコントロール」にいっそう時間を費やすようになった。
たとえば、ろうそくの火をじっと見つめることで、精神統一をはかる。女子プロの宮里藍選手も愛読しているというマリナーズのイチロー選手の本も読破した。
「いかに、精神を無にして戦えるか」。いまも模索中。

この日初日は、「比較的、気持ちに波を立てずにプレーできた」ことに加えて、昨年から使いはじめた中尺パターの調子がよかった。
11番で2メートル、12番で2.5メートル。13番で10メートルの長いチャンスを沈めて、この3連続バーディを含む66でまわって好発進。

“お守り”も効いている。
先週の三菱ダイヤモンドカップゴルフで、ハウスキャディが「良いプレーができますように」と贈ってくれたお守りは、今週もパンツの後ろポケットに入れて、機会あるごとに撫でながらプレーしている。

「けっこう願いごとが多くて。神頼みするタイプなんですよね」。精神修行の成果か、コースではほとんど変えることのない表情を、ほころばせた。
  • これが、先週のキャディさんに贈られたお守り。大事に袋にしまって、今週も片時も話さず持っている。

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