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フジサンケイクラシック 2004

宮里兄弟の次男、優作が3位タイ

背筋をピンとはって歩く姿が印象的。前日、会場に訪れた東海大教授、田中誠一氏の アドバイスだった。「アップダウンのきついコースを歩くときは、どうしても前傾姿 勢になりがちだけど、そうすると疲労が早く来るそうなんです。省エネの歩き方を教 わりました」。今年から兄弟3人ともトレーニングの指導を仰ぐことになった先生の 教えを守り、急勾配のホールが続く川奈を堂々と闊歩した。
前日初日、なぜかショットが右ばかり行きがちのラウンド途中にひらめいた。「球の 位置がいつもより内側に入っている」。左足のかかと線上寄りに置きなおすことで、 たちまち修正。
3番で左奥6メートルを決めると、続く4番パー5では、「予定外のイーグル」。グリー ン右手前20ヤードのアプローチを直接放りこんで思わずガッツポーズのこの日の66は 今年自己ベストスコア。昨年11月のアコムインターナショナル2日目以来のボギーな しのラウンドに、「今日は平常心、自分を抑えながらやったのが良かったのかな」。
今大会のテレビ解説をつとめる水巻善典には、そのプレースタイルについて「物足り ない。もっと荒々しくやってくれ」とのリクエストを受けたが、「とりあえず、まだ 2日目ですし」と軽くいなす余裕ぶり。本領発揮は、決勝ラウンドからといわんばか りだ。
女子プロ界は、妹の藍さんフィーバーに沸いている。「(目立つのは)そのへんでも ういいぞ」と牽制を入れているが、その勢いはとどまるところを知らない。
「明日の最終組は芹澤さん、真板さんの44歳コンビだし、男子は若手がちょっと情け ない。とりあえず、明日は前の組からプレッシャーをかけたい」。そろそろ、兄の威 厳を示したいところだ。