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コカ・コーラ東海クラシック 2004

富田雅哉は開催コースにほど近い瑞陵ゴルフ倶楽部所属ぎりぎりの予選通過に「あとはもう、思い切りやるだけです!!」

前日2日目にサスペンデッドが決定した時点の予選カットラインは通算4オーバー。3オーバーで、後半の5番パー3から競技を再開した富田には、ハラハラドキドキの残り5ホールだった。

スタートするなり、さっそくピンチがやってきた。6番ホールでティショットをひっかけてボギー。7番では、ガードバンカーからのアプローチを「ホームラン」させて連続ボギーに、「もうダメだ・・・」。先週からの4試合連続予選落ちを覚悟したが、「いや、まだ何があるかわからない。最後まで諦めずにやろう」と、どうにか気を取り直してプレーを続けた。

最終9番は、まさに心臓も止まらんばかり。ティショットが右ラフ。第2打もグリーンをショートし、万事休すか・・・と思われたが、アプローチが「奇跡的に寄って」起死回生のパーセーブだ。

ところで、こうして富田が奮闘を続けている間、クラブハウスでも騒乱が起きていた。
スコア速報のモニターの前にたむろする選手たちは、みないっせいに富田の1ホール1ホールに注目していた。
というのも予選カットラインは、富田のプレー次第。もし、富田が残りホールでバーディを奪えば、カットラインがひとつ繰り上がることになる。

逆に通算5オーバー以上であがれば、前日2日目の見込みから、カットラインが1打繰り下がる。
前日2日目のうちに通算5オーバーでホールアウトしていた選手たちの中には、諦めてすでに自宅に帰っている者もいて、慌ててコースに引き返すなど大混乱だったのだ。

そんな騒ぎなどつゆ知らず、胸を撫で下ろしながら上がってきた富田。「自分だってもう完全に予選落ちだと思ってましたよ。・・・けど、助かりました〜!!」。

ここ三好からほど近い岐阜県、瑞陵ゴルフクラブ所属。苦労の甲斐あって、晴れて決勝進出を果たした最終日は、応援団が駆けつけるだろう。
「無事通ったからには、あとはもう思い切りやるだけ。地元ファンの皆さんの前で、いいところを見せたい」と気合を入れた。

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