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サトウ食品NST新潟オープンゴルフ選手権競技 2003

『最後まで諦めずに戦い抜く』シーズン序盤でろっ骨を疲労骨折するハプニングにもめげず、末岡誠が4位タイの好スタート

昨年のファイナルQTでランク8位に入り、今年はじめてのツアー本格参戦。意気揚 揚 と船出した末岡の行き足が鈍ったのは、5月。フジサンケイクラシック2日目の朝 だっ た。練習場でろっ骨にひどい痛みを感じ、すぐに検査を受けたところヒビが入っ てい たことが分かったのだ。
疲労骨折・・・。
治療には、安静にするのがいちばんだ。しかし、7月には出場優先順位の組みなお し (リランキング)があったために、おちおちと休んでもいられない。
そのあとも末岡は、痛みをこらえて出場を続けたのだが当然、思うようにクラブ が振 れるはずもなく、6試合で予選落ちが続いてしまったのだった。
ようやく、不安なしにスイングできるようになってきたのが2週前。と同時に、ト ー ナメントの高速グリーンに対応しきれず、調子を崩していたパッティングも、前 日水 曜日にたまたま練習場で居合わせたシード選手の平石武則に指導を受けて、上向 いて きた。
これまでは恐がって、常にカップ手前でボールがショートしていたが、この日初 日は 「フォロースルーでもっと手を前に抜いていくように」との平石のアドバイスを 意識 してラウンドしたら、7番で7メートル、16番、17番では10メートルものバーディ チャ ンスを決められた。そのほか9番では、残り35ヤードをチップインするなど、ノー ボ ギーの67。4位タイの好発進につなげたのだった。
骨折が響いて、現在賞金ランクは125位。開幕時の目標だったシード入りは、「厳 し いかな」という思いもあるが、「それでも、最後まで諦めずに戦い抜く」と決め てい るだけに、末岡には、願ってもないこの日初日の好スタートだった。
末岡誠プロフィール・・・プロゴルファーの兄、昭浩を見て「ゴルフって 楽 しそ う」とクラブを握ったのをきっかけにプロの道を目指した。研修生として入った 広島 県の鷹の巣ゴルフクラブには、当時、すでにプロゴルファーだった河村雅之がお り、 指導を受けた、今でも、“師匠”と慕っている。プロ転向は2001年12月。ツアー 初競 技は2002年のミズノオープンで、43位だった。