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日本プロゴルフ選手権大会 2002

< 大会のみどころ >・ 今年の会場とコースセッティングについて

平野浩作トーナメントディレクター

 「第70回の記念大会は、美しい自然に包まれた奈良県、KOMAカントリークラブのイースタンロード(東コース)と、ウェスタンロード(西コース)を舞台に開催されます。

 KOMACCは、もともと、攻めのゴルフを要求されるコースです。
 これまでの日本プロはどちらかといえば、守り重視のプレーが要求されるセッティングが多かったのですが、今年は、コースの特性を生かし、「攻めなければ勝てない」というような、アグレッシブなプレーを、引き出すセッティングを目指しました。

 もちろん、といって、闇雲に攻めたのでは、スコアにはなりません。
 面積が大きく、アンジュレーションのきついグリーンは、乗せる場所によっては、3パットも覚悟しなくてはなりません。
 また、これは雨が降れば若干、変ってくるとは思いますが、現在、グリーンの固さはコンパクション13。スティンプメーターは、11フィートを示しています。ティショットで、フェアウェーを外せば、50ミリに均一にそろえられたラフから、グリーンにボールを止めるのは、至難の業。
 攻めていかないと、スコアにならないのは、今回の設定コンセプトの大前提ではありますが、ただ単に攻めただけの選手は、必ずコースのワナにはまることになります。
 アグレッシブかつ、確実なコースマネジメント。この2条件が揃わない選手は、最終的には、上位には残れないでしょう。

 ホールロケーション次第で良いスコアにも悪いスコアにもなるグリーンですが、ピンを狙って積極的に攻めてくる選手には “よくやった!” と褒めてあげたい。ですから、4日間のピン位置は、果敢に攻めたナイスショットが報われるような、そんなホールロケーションを考えています。

 観戦されるギャラリーのみなさまには、一見、それほど、難しくも思えないコース、なんでもないラフから、どうして、グリーンが止まらないのか? または、なぜグリーンをショートしてしまったのか? なんで、スコアを崩してしまうのだろうか…? と感じられるかもしれません。
 今年の日本プロは、コースに潜むワナと、それに対峙する選手たちの駆け引きの面白さを、ファンのみなさまには、ご堪能していただけるのではないでしょうか」

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