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日本オープンゴルフ選手権競技 2001

▼ 今年のコースセッティング今年のセッティングと東京ゴルフ倶楽部について

大橋一元・競技委員長(日本ゴルフ協会)

 「日本オープンは、世界のナショナルオープンに匹敵するレベルを目指して、コースセッティングを施しています。

 コースセッティングは、①フェアウェー幅 ②ラフの芝の長さ ③グリーン面の固さおよびスピードによって、コースの難易度を高く調整することが考えられます。

 しかし日本オープンの舞台は、ただ単に難しさだけを追求するのではなく、正しいショットには、それなりの結果が得られるようなフェアなセッティングであること、もてる技量と計画性、それに忍耐力を持って4日間のプレーをしたものには、正当な評価が与えられることが、コースセッティングのコンセプトとなっています。

 また、最近は、プレーヤーの飛距離が著しく伸びている傾向にあるため、ロングヒッターの飛距離に対応できるか、という点も大事な要素です。

 これらのコンセプトを具体的に言うと、たとえば距離の長いホールでは、フェアウェー幅を25ヤードから27ヤード程度とし、短いホールに比べ、ランディングエリアを広く設定します。
 そして今回、通常502ヤードのパー5ホールでプレーされている15番ホールを、478ヤードのパー4ホールとして使用します。
 そうして、距離が長くなった分、グリーン手前のフェアウェー幅を広げます。
 つまり、どこにボールを運ぶかによって、次打に違いが生じ、選手それぞれの技量が明確に表れるのです。

 対照的に、距離が短いパー4、およびパー5ホールはフェアウェー幅を20〜24ヤードに設定し、グリーンへのアプローチも狭く、グリーンへ直接落とすことを要求されるというわけです。

 ラフの芝の長さについて、ヘビーラフは平均80〜100ミリを、また、フェアウェーとラフの間に幅1.5メートルのセミラフを設け、ラフとの境目が極端な段差にならないようにしています。
 グリーンの速さは3メートル以上、固さ(コンパクション)は12〜13が、目標です。

 今回の舞台となる東京ゴルフ倶楽部は、距離的にはそれほど長い部類に入りません。
 さらに、2グリーンで、グリーン周りもゆったりとしているため、極端なトラブルの可能性は少なく、1ホールで大きくスコアを崩すことも少ないはずです。最近のプレーヤーたちの飛距離を考慮すれば、好スコアも十分、予想できるでしょう。

 普段から、フェアウェー幅が20ヤード以下に設定されているホールでは、芝の種類の関係で、幅を広げるには限度があるため、距離の長いホールでは、狭いフェアウェー周辺のラフを60ミリ程度に設定し、プレーヤーにクラブ選択の幅を持たせるようにしています。
 グリーン自体は比較的小さく、グリーンへのアプローチショットは、距離感と方向性が要求されます。
 つまり、第2打目以降を有利に進めるには、第1打からボールをどこへ運ぶかという計画が必要。一概にロングヒッター有利とは、言いがたいわけなのです。

 今年も、冷静な判断力を持ち、コースの状況を的確に判断できたプレーヤーが勝利を手にできるようなコースセッティングを目指してきましたが、開催当日の天候によっては、それまでと違った表情を見せる可能性もあります。
 最終的にカギを握るのは、やはり、“自然”です。
 自然環境とどう向き合えるか、どう対処するのかも、プレーヤーの手腕が問われるポイントとなってくるでしょう」

 大橋一元(おおはしかずゆき)1935年8月22日生まれ、66歳。廣野ゴルフ倶楽部所属。57年「全日本学生ゴルフ選手権」に優勝。現在、(財)日本ゴルフ協会理事、競技委員長、規則委員長。国際委員。