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日本オープンゴルフ選手権競技 1999

今年の『日本オープンゴルフ選手権競技』2日間が終わって…

 参加選手111人(棄権を除く)の2日間の平均ストロークが78.664とパーに対して6.664ストロークもオーバー。当然、3日目以降の決勝ラウンドに進める60位以内の予選カットラインも13オーバーまでと、まれに見る大きな数字のスコアになった。
もちろん長い歴史のある日本オープンだけに、戦前の記録も含めば前例のないことではない。例えば1927年の第1回大会ではアマチュア12人、プロ5人、計17人中7人が予選を通過したが、このときの予選通過スコアは29オーバーだった。優勝したのはアマチュアの赤星六郎だったことでもわかるように、まだ海外生活などでゴルフを経験する機会が多かったアマチュアがプロよりも強かった時代だ。

第二次世界大戦後は記録不備で予選通過が不明な年もあるが、1953年の17オーバー、54年の19オーバー、55年の20オーバー、56年の13オーバー、58年の14オーバーなどという数時もみられる。しかし、1973年のいわゆる「ツアー制度」ができた年以降の日本オープンの最多予選通過スコアは、昨年の大洗GCでの11オーバーが最多記録。その間、2桁になったのは、1988年の東京GCと、93年の琵琶湖CCでの10オーバーが最多スコア。

今回の13オーバーは、昨年の記録を2ストロークも上回るものになった。道具の進化やゴルファーの技術の向上を考慮すると、また、天候などの要素も加味されるため、一概に以前の記録と比べることはできないが、今回の小樽CCのセッティングがいかにハードなものかを物語る記録である。