Tournament article

石川遼 everyone PROJECT Challenge 2026

木村太一が完全優勝で今季2勝目、年間王者へ快走中 圧勝劇でも感じた“優勝”する難しさ「普段通りできなかった」

7打の大量リードを持って単独首位から出た木村太一が、1イーグル・3バーディの「67」で回り、通算20アンダーまで伸ばした。2位に6打差をつけて初日から首位を守る完全優勝で今季2勝目、通算3勝目を挙げた。ポイントランキングは後続との差を広げ、年間王者に向けてまい進する。 



「嬉しいですね、やっぱり優勝は、うん」と喜びをかみしめながらうなずいたが、2位との差以上に簡単なゲームではなかった。 


予選2日間の内容を考えると、自信はある。「それでも絶対ってことはないので。自分がちゃんといいゴルフをしないと」。気持ちを緩めることなく、普段通りの準備をして臨む。「自分のゴルフをすることだけに集中してやったんですけど、普段通りにはいかないもんですね」と優勝する難しさを感じた。

出だしからピンチの連続だった。1番パー4は、グリーン最深部に切られたピンに対して、「フライヤーも考えながらセンター狙い」でラフから打ったが、アゲンストの風もありグリーン手前側に2オン。25メートルほどのバーディパットは2.5メートルショート。続く2番も2メートル弱のパーパットが残ったが、いずれもきっちり沈めて、しのいだ。

 

5番でこの日初バーディを奪ったが、「ずっと落ち着いていなかったです」と明かした。「自分のやりたいスイングをさせてもらえなくて…。風もあるし、分かっていて守りに行きたくなる気持ちが出てきたり…」

 


普段通りを心掛けても下半身の動きが止まって手打ちになったり、クラブが立って下りてきてカット軌道になってボールがつかまらなかったり。

 

ボールコントロールできないショットが多く、後続が4打差に詰め寄る中、11番パー5で15メートルを放り込んだイーグルが展開を楽にしてくれた。「ラッキーでした。(通算)19アンダーまでいって負けたら相手がすごすぎると思っていたので、(イーグルで)メンタル的には落ち着いたかもしれません」

 

19アンダーに到達して一息つけた。最後まで思い通りスイングができないショットが続いたが、ボギーを打たずに、そのまま逃げ切った。

 

スコアだけをみれば6打差の圧勝劇だが、自身では違った受け取り方をする。「結果的にはよかったですが、運に助けられたりもあったので。こういう状況でも自分のゴルフを100パーセント発揮できるように。運の力なしでもいけるように、もっと練習しないといけないと思いました」。さらに強くなるための課題を見つけた。

 

ACNツアーは年間3勝を挙げた翌週からレギュラーツアーの出場権を得られる。2020-21シーズンに久常涼が達成し、残り試合でシード権を獲得した。いわゆる“久常ルート”と呼ばれる。ツアーは残り3試合。木村も久常ルートを目指す。

 

年間2勝を挙げ、ポイントランキングも首位と快走。オフに練習する時間を増やしたことが成長につながっているが、妻・はなさんの存在が大きい。


 


朝家を出ると帰宅するのは夕方。「何も言わずに、朝起きてご飯を作ってくれて、帰ってきたらまたごはんがあります。生活の支えを本当に…。自分はゴルフするだけでもいいという環境を作ってくれます。僕一人じゃここまで頑張れていないかもしれないです」と感謝を伝える。

 

今大会3日間はキャディとして支えてくれた。「あまり口出しはしませんが、流れが変わりそうになった時や悪くなりそうなときに、ネガティブにならないように声をかけてくれる存在は大きいです」


 


30センチのウィニングパットを沈めて、力強くハグをした。まさに二人三脚でつかんだ3勝目だった。