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エリートグリップチャレンジ 2025

百目鬼光紀は最終ホールの池に優勝の望みを絶たれる

「何が正解だったんですかね?」

ホールアウト後に悔しい思いを噛み締めながら言葉を搾り出した。


 

最終日は6アンダーの単独首位からのスタート。優勝争いも最終組も経験はあるが単独首位での最終日は初めて。スタートホールはやはり硬さがあった。

この日は4バーディ、3ボギー、1ダブルボギーという出入りの激しい内容だった。ただ、出だしの1番こそボギーとしたものの、その後は落ち着きを取り戻し前半は2アンダーで折り返す。

「緊張がやばかったですね。途中15番の長いパー3で順位を確認して震えました」。

そのホールをボギーとすると、続く16番が左のクリークに入れてしまいダブルボギー。この時点で首位とは2ストローク差がついた。痛恨だった。ただ、望みは捨てず続く17番で意地のバーディを奪い最終ホールに繋げると、ティショットをベストポジションに置く。

 

コースを手がけたロバート・トレント・ジョーンズJr氏は「選手に選択肢を与えて考えさせることを常に考えている」と話しているが、まさにこのとき百目鬼は選択を迫られていた。選んだのは2オン狙いだ。結果は池につかまり万事休す。

「何が正解だったんですかね?」と百目鬼が自身に問いかけたその言葉の答えを出すことはできないが、岡田が7アンダーで上がっていたことはわかっていたため、勝つためには最低でもバーディを奪ってプレーオフに持ち込む必要があった。

もし17番ホールでのバーディが無ければ単独2位狙いのレイアップの選択肢もあったかもしれないが、その時の心理はプレーヤーにしかわからないことだし、その選択に正解も不正解もないのかもしれない。

悔しい悔しい経験をした百目鬼だが、この敗戦を糧にさらに強いゴルファーを目指してもらいたい。


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