トップとは２打差。最終組の一つ前でプレーしたアマチュアの吉行アムロさんが、プロの舞台で全く臆することなく最後まで戦い切った。

「緊張はしていたと思いますが、緊張していないような気持ちでプレーできたと思います」。

優勝を狙える位置での最終日。仲間からも多くのメッセージが送られていた。もしかしたら本人よりも周囲の人間が冷静でなかったのかもしれない。

そんな状況の中で最後まで崩れることなく回り切れた要因は、スコアのことを気にすることなく最後まで自分のゴルフにだけ集中できたからと振り返る。

初日よりも２日目、２日目よりも最終日と実際は緊張感は増していたはずだか、その中でスコアを落とさず、むしろ伸ばし続けられたことは何よりの自信になったに違いない。

この日の吉行さんは４バーディ、ノーボギーの68という素晴らしい内容。優勝争いの中でボギーを叩かなかったことに加えて、最終ホールのバーディはその時点でトップタイに並んでホールアウトする価値あるバーディだった。結果的には最終組の若原亮太がイーグルを奪ったことで２打差の２位タイに終わったが、十分過ぎる戦いぶりに多くの人を興奮させたことは間違いない。

ローアマの資格で出場できることになった11月のダンロップフェニックストーナメントでは、もちろん通用しないことは百も承知の上で、予選通過を目標に大舞台に挑む。活躍に期待したい。