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JAPAN PLAYERS CHAMPIONSHIP CHALLENGE in FUKUI 2025
4人によるプレーオフを制した三島泰哉が嬉しいACNツアー初優勝を飾る!
風速6〜7メートルの表示も時折突風のような風がコースを吹き抜けた。もともと風が回りやすいコースなだけに、気まぐれな風が選手たちを苦しめた。最後まで誰が優勝するかわからない混戦の末、勝負の行方は3日間通算7アンダーで並んだ武藤俊憲、三島泰哉、日高将史、鈴木海斗の4人によるプレーオフに持ち込まれた。
プレーオフは18番ホール(パー5)の繰り返し。この日の18番はフォロー気味の風が吹いていたこともあり、イーグル決着の可能性も十分あったが、プレーオフ1ホール目は4人ともにバーディで2ホール目へ。おそらく4人に頭の中にはイーグルで決めなければという思いが1ホール目を終えてあったのかもしれない。それほどレベルの高いプレーオフになった。
プレーオフ2ホール目で最もイーグルに近かったのが三島だ。3番ウッドで放ったセカンドショットは奥のエッジで止まった。武藤が手前のバンカーで日高は手前の花道。鈴木はティショットをバンカーに入れたため3オン。まだ誰が抜け出すのかわからない状況で武藤、日高、鈴木はバーディを奪えずパー。三島は奥からの難しい寄せをパターを使って見事に寄せてバーディ奪取。激戦に終止符を打った。
「勝てたことは本当に嬉しいです。ただ、こんなに実感がないものかなと驚いています。(笑)今年はACNツアーでランキング20位以内にまずは入ること。もちろん優勝することは目標でしたが、今日に限ってはスタート時点でトップと4打差があったこともあり、全く意識はしていませんでした」。
ただ、振り返れば三島にいい風が吹いていたことは間違いない。同組の日高が前半から強風の中で好調なゴルフを展開し、トーナメントリーダーに。その日高のゴルフがある意味でペースメーカーになった。もちろん、途中の段階では優勝など微塵も考えていなかったとのことだが、終盤の16番ホールでスコアボードを見た時にチャンスがあるかもと思った。また、プレーオフで使用した18番ホールは本戦の3日間で2日間バーディを奪っていたためイメージが良かった。結果論だがトップと4打差があったのも変に気負わずできた要因になったのかもしれない。
三島は岐阜県出身の27歳。中部学院大学を経て2020年にプロテストに合格。2022年にファイナルQTに進み14位タイの成績で翌年の出場資格を得た。ただ、2023年に出場したレギュラーツアーでは11試合中予選通過が1回と散々な結果に終わっ
た。
「本当に情けなかったですね。パーオン率が悪く、ショットが課題だったんですけど、その時のことをきっかけにスイングを見直しました。2年間かけてやり続けてきたことが、まだまだですが少しはできるようになってきたので、今年はある程度はできる気持ちで試合にのぞんでいました」。
名前の由来はタイガー・ウッズ。ツアーで活躍する選手には「タイガ」の名前が多くいる。ちなみにACNツアーでは2戦目の『i Golf Shaper Challenge in 筑紫ヶ丘』を制したのも山本大雅だ。「三島のタイ」もいることを覚えてもらえるように頑張りたいと、今回の優勝を機に更なる活躍を誓っていた。














