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BMW 日本ゴルフツアー選手権 森ビルカップ 2025
公式会見を実施。岩田寛が抱負、倉本昌弘が今年のコースを説明
開幕を翌日に控えた4日水曜日、主催の一般社団法人日本ゴルフツアー機構(JGTO)は公式会見を開催し、昨年覇者の岩田寛(いわた・ひろし)も出席。
本戦にむけて、意気込みを述べた。

昨年大会は、通算13アンダーで石川遼(いしかわ・りょう)と並び、プレーオフに突入。1ホール目のパー堅守で通算6勝目(現在7勝)を飾った。
昨年まで24回の開催で、連覇を達成した選手はまだいない。
史上初の偉業に向けて、「考えすぎてもストレスになる。ひとつずつやるしかないですけど。優勝争いに加わりたい」と、語った。
ゴルフの状態は好調、というわけではないそうだが、「練習場でつかんで、こういう感じかなというのが火曜日から続いている。きょうやったことを明日できればいい」と、今年も黙々と難コースに向き合う。
会見では、今年の優勝者に欧州・DPワールドツアーの「BMWインターナショナルオープン」と、日本開催のPGAツアー「ベイカレントクラシック」の出場資格が付与されることも発表され、40代からの海外再挑戦を目指す岩田にとっても、タイトルの魅力はいっそう増した。
会見に出席したJGTO副会長で、大会実行委員長の倉本昌弘(くらもと・まさひろ)によると、今年のコースセッティングは昨年までラフだった箇所に、ファーストカットを作る形で各ホールの幅を広げ、同時に木々を伐採したことで、「選手たちがのびのび振れる状況を作った」という。
またグリーンスピードを例年より1,2フィート遅く設定することで、ピン位置のバリエーションを増やす工夫が施された。
Vスコアは昨年と同水準の「13~15アンダー」を想定。
「ツアーの最高峰を決めるトーナメントとして、選手たちが本当にいいプレーができたときはきちんと報酬があるセッティングにしたい、とコースさんにお願いをした。皆さんがそれに賛同してくださり、大変な手間をかけていただいた」と感謝。
だが、昨年覇者の岩田は、「ラフに入ればやることが決まっていたが、ファーストカットも沈みやすいところは沈むしグリーン周りも難しくなる」と、コースへの警戒は変わらない。
池越えの17番パー4なども従来、池を越えたすぐ手前のグリーン周りにあったラフが刈り込まれたことで、池に転がり落ちる危険が増したと感じる。
また今年は、プレーの進行などを考慮し、初の試みとして2番ホールを予選ラウンドではティを前に出し、486ヤードのパー4に、決勝ラウンドでは519ヤードのパー5に設定。
これにより、昨年まで18ホール中一番のチャンスホールだったのが、かなりの難度になる可能性もある。
倉本は、「予選ラウンドで出場人数が多い日に、2番ホールで待ち時間を出したくないのと、パー5のときの平均ストロークが4.5くらいだったので、難しいパー4の平均ストロークとほぼ変わらない。ティを約50ヤード前に出して、4.3から4.4くらいになるよう設定してみた」と、説明。
「天候や風の状況などによって、予選ラウンドといえどもパー5でやることもあるし、決勝ラウンドをパー4でやる可能性もある。臨機応変にやっていきたい」(倉本)。
総距離とヤーデージが7397ヤード・パー70と、7430yd/パー71の2パターン表示されているのもこのためで、選手たちにも臨機応変な対応が求められ、宍戸がツアーナンバーワンを決める会場として、一筋縄でないのは変わりない。
地元地域との共生を目指す本大会では今年も、土曜日(7日)には各種スポーツと、地元グルメが楽しめる「スポーツ&かさまフェス」を開催。
夜には、内閣総理大臣賞を21回受賞した花火師・野村花火工業による満開の花火が宍戸の夜を彩る。
森ビルゴルフリゾートの林祐樹・常務取締役によると、昨年は日曜日も含めて同フェスに8000人が来場。
うち2000人が、地元笠間市民の方々といい、人口比率にすると約3%が駆けつけた計算になるそうだ。
選手たちが難コースと格闘する日本タイトル戦と祭りの融合は、今年25回目(宍戸では22回目)ですっかり定着した。
今年も宍戸の森に拍手と歓声がこだまする。










